見出し画像

大手物流企業で働いた話③



ここでは計35日ほど働いた。


そこで体験して感じたことは、


-ベルトコンベアに流される荷物は、その先で待つ人間のことを考えられていない。

-その状態を文句を言いながらも受け入れている人が多い。

-荷物やその外装が破損するのを見るはつらい。

-自分では捌き切れない量の荷物を担当させられた時、荷物を大切に扱う心が薄まる。


このようなことだ。


この中で一番こたえたのが、荷物を大切に扱う気持ちが薄まることだった。

ある日、一人で一つのテーブルを担当し、捌ききれずに荷物が溢れた。
まともな助けも来ず、荷物に気を遣う余裕はない。

心が死んでしまうような感覚がして、これ以上耐えられない気持ちになった。




そこから私は次のようなことを考えた。


-荷物、特にお歳暮やお中元など贈り物の破損をなくしたい。

-大量単純労働から人を解放させることは科学界・産業界の責務だ。


このような課題を解決するアイディアをビジネスプランコンテストに応募したところ、賞を取ってしまった。

物流自動化への注目の熱さを感じた。



常にではないにせよ、大量の荷物に対処しきれていない現状を見ていると、気軽に通販を利用することに躊躇するようになった。

購入するのも、商品を送る手段としてもだ。

日本各地、世界中の品物が家庭に届くことは豊さの印だろう。

しかしその裏に大変な思いをしている人がいることを知りながら、無邪気に豊さを享受できない。

そもそも、便利なサービスを裏で支える労力に関心があった。
その関心から建築、飲食、食品製造の仕事を経験した。


何かできるなら、より多くの人が気分良くいられるように変革したい。
何もできないなら、最低限知っておきたい。


これが私自身が気分良く生きていくためのやり方だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?