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148.(92/365) チェックイン。

新年度2日目。
朝から体育館に全職員で集まって、チェックインをした。
このチェックインまでの経緯は、こちら

前日の夕方、管理職と教務主任と集まって、この日の打ち合わせをした。
ぼくが孤立する可能性を配慮して、教務主任が設定してくれた場だった。
とてもありがたい場をいただいたわけだが、まだ何の分掌もない中で、個人として全職員の前へ出ていって、いきなりチェックインを始めようものなら、「なんで?」となってもおかしくはない。
そもそも提案されたのが、3月も末の末。
時間がない中で、このチェックインを最初からチームとして「いっしょにつくる」ことができなかったのは、依頼も含めて今後の反省に活かしていけたらいいなと思う。
でも、年度はじめに、こんなチェックインと対話の時間を設定してくれる職場が、果たしてどれだけあるだろうか。
そのことに感謝しつつ、やるからには精一杯頑張りたいと思って、打ち合わせに臨んだ。
ぼくから、チェックインと対話の流れを説明。
それから、ぼく個人として前に立って進行することの組織としてのリスク、協力してほしいこと、を伝えた。
みんな真剣に聴いてくれて、かつ、協力を快諾し、打ち合わせ終了後、いっしょに準備を進めてくれた。

話は、当日の体育館に戻る。
集まった職員は、これから何があるんだろうと思いつつも、リラックスした雰囲気で体育館に集まってきた。
体育館に模造紙を無作為に散りばめ、そこに4人ずつ座るようにペンを置いていた。
ぼくではなく、教務主任が好きなところに座るように促してくれた。
ただし、できるだけ、昨年度いっしょに組んでいた人ではない人と。
え、どこに座ったらいいの…?という戸惑いが一気に広がったように見えたが、お互いに声を掛け合いながら、めいめいの位置についてくれた。

教務主任とぼくで進行をしていく。
最初に学校長が、この時間の目的や意図についてその思いを話してくれた。
昨年度は、これがなかった。
だから、ぼく個人が何か思いつきでやっているように映る感が強かった。
孤独を感じながら準備から進行までやったのを覚えている。
今年はそうじゃなかった。
それが単純にうれしかった。
打ち合わせは前日だったけれど、ビジョンを共有したメンバーといっしょにやれていることの幸せを感じた。
そういえば、一足早く準備をしに体育館に行った時、2人の先生が気づいて、「手伝うよー。」と声をかけてくれた。
やっぱり1人じゃない。
最初に簡単なゲームをいくつかして、体と心をほぐしてもらった。
めちゃくちゃ盛り上がって、想定より時間がかかった。笑
中盤から対話へと入っていった。
今回のチェックインと対話のゴールは2つにした。
一つは、「ちょっとお互いを知ること」
もう一つは「ちょっと仲良くなること」
対話では、3つの問いについて考えた。
「あなたは関わる子どもたちにどんな子に育ってほしいと願っているか?」
「学校が目指す子ども像を実現した子とは、具体的にどんな子か?」
「あなたと学校の両方が目指す子ども像を実現するために、今年あなたが大切にしたいことは何か?」
限られた時間の中で、十分な対話の時間を確保できたわけではない。
けれど、時間が来ても話し続ける先生たちの姿を見てとても嬉しくなった。
あとで、他の先生が言語化してくれたのだけれど、この対話の時間が、それまでのゲームの時間とは打って変わってとてもしっとりとしていて、めちゃくちゃいい時間だった。
対話が終わっても、ゆっくり立ち上がってまだ話し足りないようにお互いに話しながらゆったりと職員室に帰っていく先生たちの姿がとても印象的だった。
いろんな先生が労いの言葉をかけにきてくれた。
感想を伝えにきてくれた。
時間がない中だったけれど、必死こいて準備してきて良かったなって思った。
このチェックインに参加した管理職のお二人が、「めちゃくちゃいい時間やった。ありがとう。これ、定期的にやろう。うん。絶対やろう。」と口を揃えて言ってくれた。
そして、この日の夕方からあった小中一貫の会議で、このチェックインを今度中学校の先生たちともいっしょにやることが決まったと知らせてくれた。
その時の教頭先生のキラキラした目は、この日の模造紙に「対話をあきらめない」と書いていた教頭先生の思いと重なって、なんだかグッときた。
1回の対話で何かが大きく変わることはない。
1人でやっても、高が知れている。
けれども、やることに意味がないわけではないし、どんなことにも相互作用は生じる。
ぼくたちは関係性の中でしか生きられないからだ。
いっしょにつくることで、灯った小さな火が、じわじわと広がって、職員室が、学校が、校区が、市内が熱を帯びていけばいいなあと思う。
中学校の先生との対話がとても楽しみだ。
ぼくも、今度は教務主任や管理職が孤独を感じないように、「いっしょにつくる」ことに参画していこうと思った。

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