見出し画像

The 1975の新アルバム"Notes On a Conditional Form"が絶対に歴史に残ると思うわけ。

いつも硬いことを書いているので、今回はカジュアルに。

『The 1975』というイギリスのロックバンドをご存知でしょうか。

彼らは、基本的にThe BeatlesやOasis、邦楽だと、SumikaやRADWIMPSのような、ロックバンドです。

読み方は「ザ・ナインティーンセブンティファイヴ」。そのまんま。笑

今回は、彼らが『Notes On a Conditional Form』と名付けた、Newアルバムについて、どうしてもこの想いを伝えたい。

「今は二度と聞けないけど、このアーティストのライブとか、生で聞く機会があったら絶対すごいんだろうな、当時の人は羨ましい。」っていう感覚がビリビリ流れる。

3回聴くと、じわじわ味が出てくる、通称「スルメアルバム」。

一言で言えば、音楽の「高級おせち」。

なぜ、そこまで言うのか。とりあえず聞いて欲しいところですが、この記事を読むことでより一層楽しめるでしょう。



1. ロックバンド

初期のEPやアルバムでは、彼らのオリジナリティが出ているアルバムであることは間違いなかったものの、ロックをかき鳴らす1バンドに過ぎなかったのかもしれません。

バンド名と同じ名前の、1stアルバム。

僕のお気に入りは、4曲目の『Chocolate』と11曲目の『Girls』。

(紹介する曲は全てYoutubeでお聴きいただけます。)


2. 器用で斬新

でも、その印象を見事に覆し、音楽の多様性の片鱗が見えた、前作のアルバム『A Brief Inquiry into Online』は、新たなThe 1975の姿を見せつけるアルバムとなりました。

ちなみに、訳されると「ネット上の人間関係についての簡単な調査」。これだけで「あ、これは普通じゃないな笑」って、思わされます。

代表曲は、3曲目の『TOOTIMETOOTIMETOOTIME』でしょうか。個人的には、王道を攻めた夢見心地の『It's Not Living』や、バラード調の『I Always Wanna Die(Sometimes)』を推したいですが、『Sincerity Is Scary』のつい口ずさみながら歩きたくなる中毒性は、一度ハマればズブズブ嵌っていきます。



3. 豪華絢爛、アベンジャーズ

先に謝っておきますが、アベンジャーズは「インフィニティウォー」しか見たことありません。すみません。

でも、マーベルペーペーの自分に、インフィニティウォーという作品は、「アベンジャーズすごい。それぞれのヒーローたちについて知りたいし、何度も見たい!」と思わせてくれました。

今回の4作目となる彼らのアルバムは、その感覚に近いものを覚えさせてくれます。

活動家、グレタ・トゥーンベリさんの、環境問題に関するスピーチから始まるこのアルバムは、そこから急転直下ガチガチのハードロックに。

そこからは、Vo/GtのMatty Healyの「自己中心的な真実」を、美しいメロディーラインに乗せながら「The 1975そのもの」を奏で、80年代の洋楽を思い出させるような曲をヒョイっと混ぜ込んだと思えば、そこにEDM、クラシック、インスト(楽器のみの、歌詞がない音楽)を、アルバム作成に携わったゲストの色を組み込みながら、終盤では「昔バンドマンだった父親が妻のために作った」一曲をリミックス、そしてバンドメンバーに対する感謝を「僕の人生に降り注いだ、一番の出来事」という言葉で惜しみなく伝え切って、幕を閉じる。

1回目に聞いたときは、「何が起きているんだ?」という印象を抱くかもしれません。でも、聴けば聴くほど味わいを増してくる。そして、絶対好きになる。

まるでThe Beatlesの『White Album』のよう、と言っても多くの人には伝わらないと思いますが、これはまさに自分たちを問い直した1作。もしかしたら、聴く人によっては、「色がぼやけている」と思うのかもしれないけど、このアルバムでは、それぞれの色が輝いているんだと思う。

おすすめは一通りアルバムごと聞いてみることですが、『Me & You Together Song』、『If You're Too Shy (Let Me Know)』、『Tonight (I wish I was Your Boy)』は特におすすめ。

少しでも興味を持っていただけたら、聞いてみてくださいね。

それでは。


エンジニアリングとコーヒーをこよなく愛する新米エンジニア 夢は、「世代を超えて、それぞれの幸せを追求できる社会を創造する」こと エンジニアだけどコーヒーを上手に淹れます。 頂いたサポートは、より良いnoteの記事を生み出すために使っていきます。