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ミサモの魅力が凝縮された今どきChillソング「Marshmallow」

TWICEの日本人メンバー、MINA、SANA、MOMOの3人組ユニット「MISAMO」の初MV「Marshmallow」が公開されました。TWICEの楽曲とはまた違った雰囲気ですが、日常の中でリピートしたくなる楽曲で、聴けば聴くほど「ミサモの魅力が凝縮されてる!」と感動しました。今回はそんな「Marshmallow」について語りたいと思います。

ミサモの喋り声のような歌声の魅力

歌手はファンを楽しませられるよう、様々な雰囲気の楽曲をリリースしていきますが、やはり個々人の魅力が一番発揮される音域や歌い方はそれぞれにあると思っています。
TWICEの中で言うと例えばナヨン、ジヒョ、ジョンヨンは割と高めの音域を声を張ってパワフルに歌う時に魅力が発揮されていると感じます。
対照的に今回のミサモの三人は、あまり声を張らず喋り声のように歌っている時に魅力が発揮されると思っています。三人それぞれ、私がTWICEの楽曲の中で「魅力が発揮されている!」と思うところを紹介します。

ミナ:「SCIENTIST」歌い出しの低音メロ

「SCIENTIST」のメロ冒頭は一番も二番もミナが歌っているのですが、低めの音域で喋るように歌うミナのパートがすごく良いです。主にナヨンやジヒョが歌うサビの高いパートと、ミナの低音メロがお互いを引き立て合っていて良いな〜と思います。

モモ:「I CAN'T STOP ME」の低音ラップ

TWICEのラップ担当はダヒョンとチェヨンですが、「I CAN'T STOP ME」は二人に加えてモモも少しラップをしていて、そこがとても良く印象に残っています。ラップは声に個性があるとより際立つと感じるのですが、一声聴いただけでモモだと分かる個性のある声がラップ映えしていて、とても良いです。モモのラップはMVの2:18あたりからです。

サナ:「The Feels」の語りかけるようなメロ

ミナとモモは割と低めの音域で魅力を発揮する印象なのですが、サナは二人よりはもう少し高めの音域が得意な印象です。「The Feels」では一番でも二番でもAメロにサナが歌うパートがあるのですが、可愛らしく語りかけるような歌い方をするのがサナにとても良く似合っています。MVの0:25や1:29あたりです。

ナヨン「POP!」と対照的な「Marshmallow」

ここまで見てきたように、ミサモの3人は喋るように歌うとより魅力が発揮されると思っているので、今回の「Marshmallow」が声を張るところがあまりなく、ラップも多く、全体的に喋るようなトーンで楽曲が作られているのが三人にとてもよく似合っていて「ミサモの魅力が凝縮されている!」と思ったわけです。ミナの低音メロ、モモの低音ラップ、二人よりは少し高めの声でのサナのメロやサビ、三人それぞれが得意な部分をより前面に押し出せる構成になっていて、とても良いな〜と思いました。TWICEとしての9人構成ではこのような楽曲だと魅力を生かしきれないメンバーもいると思うので、ミサモとしてこのような三人の魅力が凝縮された楽曲がリリースされたのがとても嬉しいです!
TWICEメンバー個別の楽曲で言うと、昨年ナヨンが「POP!」をリリースしましたが、こちらは「Marshmallow」とは打って変わってずっと高めの音域で声を張るような歌唱、ナヨンの魅力がこれでもかと押し出せる曲になっています。それぞれのメンバーの個性に合わせた楽曲がリリースされていて、一ファンとして嬉しく思います。この夏にはジヒョもソロデビュー予定なので、ジヒョの魅力を生かしたどんな楽曲がリリースされるのかとても楽しみです!

最近の楽曲は「てんこ盛り」と「シンプル」の二極化?

今回の「Marshmallow」、普段のTWICEの曲と打って変わってとてもシンプルだなと感じた方も多かったと思うのですが、最近はKpopなどに代表されるような「てんこ盛り」楽曲と、4つくらいのコードしか使わないようなシンプルな楽曲に二極化してきているような印象を受けます。
「てんこ盛り」の代表例で言うと、KpopのようなダンスアンドボーカルグループではいわゆるDTMをベースに曲の中に色んな効果音が入っていたり、aespaやNMIXXのように一曲の中に全然違う曲調が混在していたりと、色んな要素が盛り沢山な楽曲が多いです。またJpopで言うとAdoやYOASOBI、Official髭男dismのように、曲中に何度も転調したり、歌のメロディーがかなり複雑だったり、という「てんこ盛り」楽曲も多く、注目を浴びています。
このような楽曲は、聴くとかなりインパクトが大きくジェットコースターのような気分を味わえるのですが、日常の中で何度もリピートするにはちょっと疲れる…という方も多いのではと思います。
その反動もあってか?最近では音数が少なく、4つくらいのコードをループするようなシンプルな楽曲も同時に注目を浴びることが多くなっているように感じています。米津玄師さんの「LADY」について書いた「倦怠感のある日常を肯定してくれる米津玄師LADY」でもお話ししましたが、少ないコードをループしてノスタルジックな雰囲気を表す楽曲は最近のトレンドの一つでもあるかなと思っていて、Vaundy「踊り子」や、なとり「Overdose」などが当てはまると思っています。今回の「Marshmallow」も恐らく、曲を通して4つ程度のコードをずっとループしているのではないかなと思いました。シンプルな分、日常の中でずっとループして聴き続けたくなるような楽曲ですよね。「Marshmallow」のMVの動画説明欄に「チルなサウンドの中にヒップホップの要素が入った聴き心地の良い楽曲」と書かれているのですが、「チル」=Chillというのもここ数年のトレンドの一つで、「エモい」と同じように使われる言葉ですよね。肩肘はらずゆったりする、というような意味だと理解してますが、「Marshmallow」の歌詞自体も「大変な日常の中でも無理せず自分を大切にしていこう」というメッセージが込められているような内容で、Chillな雰囲気にぴったりだと思いました。この曲を聴いてVaundyの「東京フラッシュ」が思い浮かんだのですが、「東京フラッシュ」も4つのコードをループするChillな雰囲気の楽曲ですね。

今回は「Marshmallow」がいかにミサモの魅力を引き立てていて、かつ最近のトレンドに乗った曲であるか、というお話をしました。
「Marshmallow」が収録されている「MISAMO 」のJAPAN 1st MINI ALBUM『Masterpiece』の他の楽曲ではどのようにミサモの魅力が表現されているのか、とても楽しみです!

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