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だれもが好きとは思わないがわたしはかなり好きなんですけど…と思う映画に出会った

2021年、わたしはけっこうな頻度で映画を観ていたのだけれど年末ごろからいろいろとめまぐるしく環境がかわり
なんとなく映画というものにふれる機会を失いそのままここしばらくを過ごしてきたのだけれど
ふとひさしぶりにひとりでゆっくり過ごす時間ができて、さてカーテンを閉め切ってお部屋を暗くしてゆっくり観ましょうねというきもちで観たのだが
ひさしぶりに鑑賞した映画としてかんぺきなチョイスだった

セルジュ・ゲンズブールの
“ジュテーム・モワ・ノン・プリュ”

噂はなんとなく知っていてずっと観たい観たいと思っていて、昨年やっていた4K無修正版も観に行きたかったけどタイミングや諸々ありンー…と見送ってしまったのだが、
アマゾンプライムにきてるじゃん!!
とびっくりして鑑賞。
無修正版ではないけれど、、、。
今となるとこれは映画館で観たかったな〜〜!

それぞれのシーンやらせりふやらはかなり印象的で、羅列しようとおもえばいくらでもあげられるがしかし、特筆するとすればジェーン・バーキンの中性的なうつくしさ、まつげやら鼻の穴やら大きな口とその中にある一本一本の大きな歯、は言わずもがな
男とか女とか関係なく虜になってしまいそうなその挑戦的で扇状的ともおもえる目つき、くるくると変わる表情、落ち着きのない挙動、手を伸ばしてさわりたくなるごつごつした背骨
一瞬でも目をはなすのがもったいないくらいだった

直截的すぎて逆にこれはあたらしい…!?
と思うような描写がたくさんあったのもよかった
わかりやすい、と思うのか、はたまた実はそうでないと思うのかは観る人に委ねているような

あと不自然なものきたならしいものいびつなものがごった煮になっていてすっぱい気持ちになるのだけれど、それがまたなんだか鼻の角栓を抜くのが好きなひとの気持ちがわかるような感じで(わたしは嫌いですが)逆に目がはなせなくなっちゃった

観ているこちらがぎょっとするほどはしゃいでおもむろにぱんつを脱いで投げてシャンデリアに引っ掛けて射抜くような目つきをしてそうしてワンピースを捲って跪いて処刑されるのを待つみたいにしているジョニーのことが忘れられない

とにもかくにもひたすらそれぞれの“視線”が印象にのこる映画だった

最後はそうかそうなのかあ…って
男とか女ってやだよね〜〜〜〜ほんと

だれもが好きな映画だとは万が一にも思わないし
一定の人は嫌いであろう映画だとも思う
けどわたしはかなり…とても好きです

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