U という会社のデザイン その2
そんなある日デザイナー シンタニユウタに電話した。
彼はいつものようにふわっと電話に出てくれれて最近の近況を軽く話したのを覚えている。
コロナの状況
仕事のこと
最近何を考えてるか
彼の独特な感覚にはいつも興味があって聞きたいことも多くあるのだが
多く言葉を紡ぐタイプではないので心地よく話すのがちょうどいい。
「しんちゃん会社にしようと思うんだけどロゴ作ってくれたりする?」
そう唐突に聞いてみた。
「やりたかったらでいいから。」
その時ふと感じたのが彼がやりたいとシンプルに思ったのなら依頼したい
そう思った。
正直仕事を多く持たないようにしていた彼のタイミングだったのも知っていたので断るだろうなとその時思った。それでもいいと思っている自分もいたのが事実だった。断られたら会社にするのも見送ろう。そうも考えていた。
タイミングって大事なんだよね。いつもそう言い聞かせる。
感覚で生きている部分が多いのもあって大抵その感覚を無視してストレスをかけた状態で強行するといい判断にならない。だから自分の感覚には素直に従うことも多い。
4日後だったか、、
彼から連絡が来た。
小さな文字が配置された何ページかのプレゼン資料だった。
その文字の配列、余白がとても心地い良かったのを今でも覚えている。そこには3つのロゴがコンセプトの説明とともに紙芝居のように配置されていた。
1つめにデザインされていたロゴは、僕がデザインするならと考えていたロゴと全く同じものだった。コンセプト説明はより考えられていたけれど、本当に一緒だったことに驚いた。
A4サイズの用紙に小さく真ん中に
文字が書かれたそのページをめくった。
記されたマーク
これが2個目のロゴだった。
シンプルなものが良かった自分にとって極限にシンプルなこの図形ページをめくる数秒の間にいろいろ考えた。お椀かな、、すくうかな、、、器、、、ボキャブラリーがなかった。
そして
ページをめくった先にあったコンセプトはこれだった。
衝撃が走った。ドラえもんのポケット。
Uというアルファベット一文字がドラえもんのポケットにグラフィック化された。
思いもよらなかったのは僕だけなのだろうか、、
そして付け加えられてた言葉がとても嬉しかった。
僕のやりたいこと、やろうとしていることはこの言葉に集約された気がした。
子供でも大人でも、ワクワクしていい。
のび太だってドラえもんからたくさんのことを学び、そしてドラえもんものび太からたくさんのことを学ぶ。そしてかけがえのない存在になっていく。
四次元ポケットから出される道具はまだみぬ道具。
使い方一つでいい方にも悪い方にも転んでしまうけど、のび太は使いながら学んで周りの大事な人をハッピーにさせる。
ドラえもんのポケットから道具が出てくる瞬間のワクワクは今でも覚えているし、今なお子供達、大人たちを魅了しているのではないだろうか。
本当に素敵なアニメだと思うし最高の文化だと思う。お腹の真ん中に配置された四次元ポケットはワクワクのポケットだな。
このロゴを見た瞬間、法人化を決心できた。
デザインですごく背中を押してもらった。
こんな素敵な作品を作り出す
友人でもあり、デザイナーの シンタニユウタ
僕は心から尊敬します。本当にありがとう。
ちなみに法人化するのに会社の登記日というものを設定して届出をする。いわば役所に出す婚約届けのようなもの。(違うか)
それを出す日をあらかじめ設定してくれと税理士、司法書士など各所に言われ、
なんとなく9月の初め9月3日にしたいとおもったのだが、カレンダーを調べてみたら仏滅…
普段あんまり気にしないけど、人生においてそう体験しない日は一応調べるよね。
調べた結果
9月3日仏滅の次の日9月4日は大安だった。(これはそういう旧暦の設定だよね)
まあ、大安の方が縁起良さそうだし、大安にした方がいいかなと思い各所へは9月4日で話を進めてもらった。(普段はあまり世間の流れに乗らない天邪鬼なところがあるのだけど、、、)
でもなんか気が乗らない。
なぜかわからないけどなんか違う。。
そう思いながらも手続きの用意は着々と進み、残すところ1週間となったある日
別の友人と食事をしている時にその9月4日に気が乗らないこと最初から9月3日がいいと思ったことを話すと、、、
知らなかったことを知る。
なんと9月3日はドラえもんの誕生日なのでした
しかも2020年は連載を開始して50年等節目
やっぱり最初に感じていた9月3日って間違ってなかったんだなって
感覚って大事だなってこと。
巡り合わせですね。知らなかっただけだけど。
僕にとって大切な記念日になりました。
(ちなみに仏滅は仏教の中ではお釈迦様が亡くなり生まれ変わる日とされているらしく、午後から新しく生まれ変わる(諸説あり)という意味も調べたら出てきたので個人事業から会社に生まれ変わるという意味では良いみたい)
ドラえもんのようにたくさんの方に愛される会社になるよう頑張らねばです。
そして僕たちの作り出すモノやコトでたくさんの人たちのコミュニケーションと発見が生まれますように。
U LLC (U合同会社)をこれからよろしくお願いいたします。
長い話を読んでくれてありがとう
ユーイチ
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