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むし歯になる糖、ならない糖【Healthy Life】

こんにちは!
皆様は甘いもの、お好きですか?
「疲れたときについつい手が伸びてたくさん食べてしまう」
という方もいらっしゃるかと思います。

しかし、ご想像の通り甘くて美味しいおやつはむし歯の原因に、、、
むし歯予防もしたいけど、甘いものも適度に食べたい!
今回はそんな方へ向けて、糖の選び方をお話ししたいと思います!

○むし歯の原因

糖が虫歯になる原因には2つの特徴があります。

1つ目は、むし歯菌であるミュータンス菌が砂糖から「不溶性グルカン」という水に溶けないネバネバの多糖体を産生し、歯の表面の歯垢(プラーク)を歯ブラシで落ちにくい頑固な汚れにします。これを「グルカン合成」といいます。
多くの糖類の中で、不溶性グルカン合成の原料になるのは砂糖だけです。

2つ目は歯垢(プラーク)が、私たちが口にした食べ物の一部を分解して酸を発生させてしまうことです。これを「発酵」といい、この性質がある糖を「発酵性糖質」といいます。
口腔内が十分に酸性になると歯が溶け始め、歯を構成しているヒドロキシアパタイトからカルシウムやリン酸が抜けていきます。これを「脱灰」といい、歯の表面を覆うエナメル質はpH 5.5より低くなると急速に溶け始めます。

しかし、私たちの口にある唾液には、糖質や酸を洗い流し、酸を中和しpHをもとに戻す力があり、さらにカルシウムやリン酸を含むことから、少し溶けてしまった歯の表面を修復することができます。
この仕組みを歯の「再石灰化」といいますが、発酵性糖質を含む間食を頻繁にとり、pH低下が繰り返されると再石灰化は脱灰に追い付けなくなります。
これにより歯は実質的に欠け始めてしまい、むし歯が進行していきます。

糖類の中で唯一、この2つの特徴をあわせ持っているのが砂糖(グラニュー糖なども)です。
その為、砂糖はむし歯の原因となる糖の代表格といえます。

○むし歯のリスクからみた糖の分類

甘味料は大きく分けると糖質系非糖質系に分類されます。
糖質系のもののうち発酵性のある糖はむし歯の原因になりえます。
一方、歯に良いとされているキシリトールをはじめとした糖アルコールと呼ばれる糖には発酵性もグルカン合成能もなくむし歯の原因にはなりえません。

非糖質系甘味料は、甘味度が砂糖の2万倍から3万倍もあり少量で甘みを感じる事ができます。
また、こちらも発酵性やグルカン合成能がない為むし歯の原因にはなりません。下の表はむし歯の観点から糖類を分類したものです。

○砂糖の代用例

これまでお話したとおり糖類の中で発酵性(酸産生性)、グルカン合成能がなければむし歯の原因になりえません。
例として、エリスリトール・キシリトール・ステビア・アスパルテームなどがあります。これらは砂糖の代わりに使用される代用甘味料と呼ばれます。
市販の代用甘味料はこちらです↓
普通の砂糖より価格があがるので、お菓子作りの際などに取り入れてみるといいでしょう♪

★どちらも砂糖より甘みが強いとされているので使用量も減らすことが可能!

キシリトールに関しては、むし歯予防にと利用している方もいらっしゃると思いますが、実は市販のガムなどは砂糖も多く含まれています。
できるだけ歯科医院等で販売されているキシリトール100%の製品を利用されることをお勧めします!

★慣れるまではお腹がゆるくなることがある為、一度にたくさん取らないようにしましょう!


砂糖などリスクの高い糖を控えて、おやつ選びの参考にしてみてください♪


最後まで読んでいただきありがとうございました!
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今回の記事は管理栄養士の青山が担当いたしました!

<参考>
http://www.pluto.dti.ne.jp/tomisawa/caries/artsugar.html

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-013.html

https://naganoshi-yamazakidc.com/article/info/?p=1635

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