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リサーチとアーカイブ

この記事は、

・建築都市における、リサーチとアーカイブの違いについて考察しています。

アーカイブとリサーチの違い

リサーチ:主体をデザイナーに置いている場合。デザイナーの色眼鏡。
アーカイブ:主体をどこにも置かない努力をする場合。

以下、松岡聡氏テキスト。書籍「都市を予約する」より。

何に着目して集めるか
「主体探し」
都市には思いもよらない主体がいる。住人や働く人々、旅行者だけではなく、さらに存在すら捉えられていないマイノリティの人々。(中略)
アーカイブする自分はどう関わるか
「自己言及する存在」
観察者でありながら、都市を共有する当事者であるという二重の眼差しを持つこと。そのためには特定の人々の視点に入り込んで見る。複数の視点を超越した客観性を担保するのではなく、どのような人々の視点に依拠しているかを自己言及して、客観化する。どんなカテゴリーの誰として参与するかを使い分けて都市に関与してアーカイブする。

自分なりの解釈

コンテクストを調べるとき(設計前にリサーチするとき、論文を書くとき)

誰の色眼鏡を掛けて、コンテクストを調べるか。

を自己言及することが求められる。

色眼鏡が自分である場合、

それは恣意的なリサーチになる。

色眼鏡が他者である(努力をした)場合

それは客観的なアーカイブになる(近づく)。


論文を書くときでいうと、

研究者としてのpositionalityを述べることが、

誰の色眼鏡を掛けてリサーチするかの自己言及に対応する。

まず自分は誰なのか、自分はどういうparadigmを持った人なのか、

自己言及する必要がある。

それでは。

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