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【#31】部活動指導に関して個人的に考えること

教員不足が全国的に騒がれていますが、教員にとって大きな負担とされているのが部活動の指導です。これは本当に難しい問題です。

中学、高校の教員は多くの学校で、何かしらの部活動の顧問をもっており、特に運動部は土日に大会や練習試合が入ることが多く、本当に休みがないという人もチラホラ。教員をしている友達と話をすると50連勤近くしている人もいると聞きます。

「教員による部活動指導」を簡単になくせない要因を大きく分けると以下の三観点になるかと思います。実際の経験なども交えて書いてみたいと思います。


①予算の問題
②生徒・保護者世代の価値観の問題
③募集観点の問題

①予算の問題

 全国の教員の残業代が一律給付であることや、土日の指導に微々たる手当(自治体にはよりますが聞くところによると大体3000円程度)が現状です。大会引率や練習試合、試合の審判などになると一日勤務というのもザラではありません。休日指導に手当が出る回数の上限がある自治体もあり、本当のタダ働きをするケースも少なくありません。一般企業ではあり得ませんよね、、
 今のままそれを外部に委託するとなると、それこそ対価のある仕事としてではなく、ボランティアレベルのお願いになってしまいます。
 大学生や地域の方を積極的に雇用している自治体もありますが、放課後や土日にクラブ指導をしない先生とクラブ活動を「出勤」と考えていない先生方との軋轢を生んだりすることもあります。

②生徒・保護者世代の価値観の問題

 僕ももちろんですが、保護者世代も部活動を経験しており、「教員の厚意」によって部活動は支えられてきました。自分自身も学生の頃は「やってもらって当たり前」という感覚があり、自分が教員になって初めてありがたみが分かります。
 教員にとっては、生徒が積極的に活動に取り組む姿勢を持ち、かつ、サポートしてくれる保護者や先生、外部の大人に対して感謝の気持ちを持ってくれたら教員側のモチベーションも大きく変わるな〜と思います。
 

③募集観点の問題

 これは私立中高や公立高校にありがちですが、「〇〇の強豪校」、「あの学校には色々な部活動があるから」など、部活動は生徒や保護者が学校を選ぶ際に重要な要素の一つになります。
 学校側としても募集的な観点において部活動は学校をアピールする際の重要なポイントになります。部活動の種類が多いと、ただでさえギリギリの人数で回している教員が複数の部活の顧問を持ったりすることになるわけです。
 経験のないクラブを持つことになる顧問の先生も出てくるので、競技経験のない種目の指導を行うという難しさやもどかしさを感じることもあります。(競技経験の有無に関係なく審判をやったりすることもあります。)

正直、上記の理由以外にも挙げるとキリがありません。クラブ指導に関して、個人的には負担ではありますが楽しみながらできていると思います。もちろんいいことばかりではなく、腹立たしいことやもどかしいことも多いです。情動労働である教員はどうしても肉体的、精神的な疲労が蓄積しやすいです。

自分のプライベートや体調が一番大事なので、ほどほどに頑張っていきたいと思います。

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