想いの強さは行動に表れる。

中途採用の面接でよく聞かれる質問に「御社の社員で活躍するためにはどんなことが必要ですか?」といったものがあります。

D2Cdotは仕事の領域が広く、ネームバリューのあるクライアントも多いため、入社前にけっこう身構えてしまう方が多いのですが、その答えはいたってシンプルで「スキルは後からついてくるものなので、一番大事なのは自分自身でやりたいこと/なりたいもの(志)をもっていることです」といつも伝えています。
※もちろんスキルがいらないといっているわけではありません。

実際、入社後に活躍できている人は自分自身にやりたいことがある人が多いですし、急成長するのもそういう人が多いです。
仕事への向き合いの動機が自分自身のなかにあるので、会社や上司から指示をもらわなくても自分の意志で考えて勝手に動くからなのでしょう。
会社としても当然目標や目指す方向性がありますが、事前のすりあわせで同じ方向を向いている方を採用しているので、入社後は社員自身が自己実現をするための活動を会社がバックアップできていれば互いにいい関係でいられると思っています。

逆に『やりたいこと/なりたいもの』が自分自身にない場合は『受け身の指示待ち人間』となってしまいがちです。会社及び本人としてもその状況でも良いという判断があるのであればよいと思いますが、ミスマッチになっている場合は互いに不幸になるので早めに環境を変える方が良いと思います。

『やりたいこと/なりたいもの』は行動のための動機になっているのであれば別に小さいものでも良いし、目先のものでも良いと思います。
行動のための動機を自分で生み出せることができるかが大事なので。
また、一度決めた内容をやっていくなかで新しいものが見つかっても別に問題ないです。行動をすることでみえてくる新しいものもあるはずです。


『やりたいこと/なりたいもの』は『なんのために』がGoal設定になっていないとすぐに行き詰ります。稀に目的と手段が逆になっていて、Goal設定が手段の方になっている人をみかけますが、これだと次につながらない可能性が高いです。

例を挙げると「広告賞を受賞したい」をGoalにしてしまうとまさしく受賞した時点で終了です(受賞するのもすごいことなんですけどね・・)。
そうではなく「クライアントの商品の魅力を対外的に知らしめるために広告賞を受賞したい」とか「自分のクリエイティブの実力を認知してもらうために広告賞を受賞したい」であれば、Goalは『受賞』ではなく『商品の魅力や自分の実力を認知させたい』の方になるので、広告賞受賞はひとつの手段でしかなくなり、他の手段も継続して考えることができるでしょう。
※そもそもなんのために受賞したいんでしたっけ?ということですね。
これは「良い大学/会社に入りたい」「資格をとりたい」などにも言えることです。

『やりたいこと/なりたいもの』は単発ではなくて継続して生み出し続けられることが大事です。一つの目標を達成したあとに次がでてこないとそのあとに行き詰って迷いが生じてしまいますので。目標に向かって動いている最中でも、わずかでもいいから次の目標を同時に探しておくっていうのが良いかなと思います。


『想い』の強さは『行動』のための優先順位を決めます。
それを成し遂げたいと思う気持ちが強ければ、優先順位を高くして行動するはずだからです。

D2Cdotでは1年間で2回人事評価を行うのですが、評価内容を設定する際に「今期はなにをしたい?」と聞きます。そこで設定される内容への想いが強い人は当然達成できていますし、弱い人は未達成で終えています。

『想いが強い人』は、頭のどこかにそれを「成し遂げたい」という気持ちが常にあるため、何が起きてもその目標に紐づけて考えることができます。
また、ひとつの方法がダメだったとしてもすぐに違う方法を思いついたりして軌道修正をします。

逆に『想いが弱い人』は、そもそも目標設定をしたこと自体忘れてギリギリになってできていないことに気づいたり、できなかった様々な理由を最後に言ってきます。理由は人それぞれですが、どうにもならない外的環境による影響や突発的な体調不良などでなければ、自身の意識や工夫でなんとかできる(結果はだせなくても目標に近づくことはできる)と思うので、ひとことで言うとやはり『想いが弱くて行動できていないから』ということにつきるのではないかと思います。
『目標達成するための想い』よりも『できなかった理由』の方を優先してしまったがための結果なのですから・・。


新規事業の立ち上げなどでもよく「一番大事なのは事業オーナーの想い(情熱)だ」と言いますね。『想い』は『スキル』を超えて成功への原動力になるんだと思います。
※想いがあってやり続けていれば自然にスキルは身に付きますし。
 逆は難しいですね(スキルはあっても想いはあとからついてこない)。

人生の半分以上は仕事に費やす時間になるんですから、どうせなら想いをもって楽しくやっていきたいものですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?