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疲労回復呼吸法

毎日無意識で行っている呼吸ですが、健康を維持するためには
最も大切なものです。

簡単にできる自律神経を整えて疲労回復を早める正しい呼吸法

実は、ほとんどの人は正しく「呼吸」ができていないのです。
心身の疲労を回復させるには、良質な睡眠をとることが欠かせません。
そこでポイントとなるのが「自律神経」です。

「寝る前の『呼吸法』で、自律神経を整え、心身を休息モードに導いておくことが良質な睡眠のカギです。
このためには正しい呼吸法を行うことが重要なのですが、意外と正しい呼吸法が出来ていない人が多いです。

私たちの体にはそれぞれのバイオリズムが備わっています。ベストコンディションをつくるうえでいちばん大事なのは、それを崩さないようにすることです。

バイオリズムを保つうえで重要なのが、自律神経です。通常、日中は心身を興奮させる「交感神経」がオンになり、夜は心身をリラックスさせる「副交感神経」がオンになります。そして、日中は活動、夜は休息というリズムが保たれています。

問題なのは、現代人は夜遅くまで仕事したり、強い光を浴びたりしているので、夜になってもなかなか休息モードに切り替わらず、睡眠の質が低下してしまうことです。
そこで有効なのが、IAP呼吸法「腹圧呼吸法」です。腹圧呼吸法は自律神経を刺激し、副交感神経をオンにしてくれるので、心身をリラックスさせる効果があるのです。まさに睡眠の質を上げるのにぴったりの呼吸法。「腹圧呼吸法を5回するだけで、直後の睡眠の質が向上した」という報告もあります。

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IAP呼吸法とは米国スタンフォード大学スポーツ医局が取り組む「疲労対策」

メソッド

「IAP」とはIntra Abdominal Pressureの略で、日本語では「腹腔内圧」。つまり「腹圧」のこと。腹腔の圧力が高まることで体の軸、すなわち体幹と脊柱という「体の中心」が支えられて安定し、無理のない姿勢を保つことができるわけです。そうして体の中心を正しいバランス状態でキープすることで、中枢神経の指令の通りがよくなって体の各部と脳神経がうまく連携。そのため、余分な負荷が減るという理論です。
体のバランスは、疲れと大いに関係する要素。逆にいえば、体が歪んで姿勢が悪くなり、それが定着してしまうと、ちょっとした動きにも余計な負荷がかかるようになるわけです。それが慢性化すると、限られたエネルギーを無駄に消耗する「疲れやすい体」になってしまうということ。
私たちの体は筋肉の使い方の癖や、偏った生活習慣によってゆがみが生じるものです。そこで、腹圧呼吸を無意識に出来るようにトレーニングすれば、自然と「腹圧呼吸法」が出来るようになる。「腹圧が高い」状態を自然につくれるようになれば、姿勢も整っていくという発想です。
IAP呼吸法のやり方はとっても簡単

IAP呼吸法(腹圧呼吸法)のやり方
①耳と肩のラインをまっすぐにして椅子などにゆったり座る。
②両手の指先を足の付け根(鼠径部)に軽く差し込む。
③5秒かけて鼻から息を目一杯吸い、足の付け根に差し込んだ指を、徐々に
 押し返すようにお腹を膨らませる。
これが腹圧が高まっている状態。
④5秒かけて吸った空気を、5~7秒かけてゆっくりと口から吐く。このとき
 は腹圧を弱めないのがポイント。
 膨らんだお腹が指を押し返す感覚をできるだけ保ったまま息を吐く。
⑤息をすべて吐ききったらお腹を一度ゆるめて3に戻る。
   上記 ③~ ⑤を合計5回繰り返したら終了。


IAP呼吸法のメリット
● 腹圧が高まることで、体の中心(体幹と脊柱)がしっかり安定する
● 体幹と脊柱が安定すると、正しい姿勢になる
● 正しい姿勢になると、中枢神経と体の連携がスムーズになる
● 中枢神経と体の連携がスムーズになると、体が「ベストポジション」
(体の各パーツが本来あるべきところにきちんとある状態)になる
● 体が「ベストポジション」になると、無理な動きがなくなる
● 無理な動きがなくなると、体のパフォーマンス・レベルが上がり、
   疲れやケガも防げる

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参考:スタンフォード式 疲れない体/山田知生著(サンマーク出版)

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