完璧主義ママの悲劇、一宮3姉妹殺害事件。あなたならどう対応する?
愛知県一宮市で起きたこの悲劇的な事件は、全国ニュースで取り上げられないことが不思議なほど深刻です。
身近でも起こり得る、この事件と紙一重のケース。あなたの周りにも育児ストレスで悩む人がいるかもしれません。もし相談を受けたら、あなたはどう対応しますか?
今回のエピソードでは、事件の概要と私の提案する初動対応についてお話しします。ぜひお聴きください。
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子育てを一生懸命頑張っているのに、
自分はダメな母親だと責め続けて、
ストレスを溜めて苦しんでいるお母さんを何百人も見てきた。
今回の事件は決して特殊な事件ではない。
「あなたの身近に 育児ストレスで悩んでいる方がいたら、
そして相談をされたら、あなたはどうしますか?」
■事件の概要
(中京テレビNEWS記事2024年6月11日配信より、一部抜粋・引用)
2022年2月、愛知県一宮市で、当時27歳だった母親の遠矢姫華(とおやひめか)被告が、自宅で3人の娘の首をコードのようなもので締めて殺害。
当時、長女は5歳、次女は3歳、三女は生後9ヶ月だった。
遠矢被告は2016年に結婚、夫の実家近くに念願のマイホームを建てて生活。
彼女は元々完璧主義で真面目、責任感が強い性格。
義理のお母さんの手を借りながら、子育てをしていた。
長女の出産後に産後うつと診断され、
次女には卵などの食物アレルギーがあった。
完璧主義であるがゆえに娘たちの食事に対して神経質になり、
SNSで頻繁に情報を収集をしていた。
次第に追い詰められていき、
残された子供たちがかわいそうだからと、
無理心中を決意した。
裁判で弁護側は彼女の心身喪失を主張。
しかし、裁判長は強い殺意があったと認めて、
懲役23年の判決を下した。
■私なら、まず、このように対応する
最初にやるべきことは、傾聴とねぎらい。
アドバイスは後。
後でアドバイスができるように、
自分に聞く耳を持ってもらえるような関係づくりが先。
傾聴とは、耳と目と心をちゃんとその人に傾けて、
じっくり聞くということ。
否定も肯定もせず、
相手の辛さや苦しさをしっかり聞いて、
共感的に受けとめてあげる。
あいづちや受け答えでは、
次の2つのメッセージを繰り返し伝える。
① 「あなたは十分頑張っている」
その人なりに頑張って取り組んできたことを、
まずは、認めてねぎらってあげてほしい。
② 「ひとりで子育ては無理」
人間は原始時代から、集団で子育てをしてきた。
パートナー、親、保育所、行政、民間のサポートでもいい。
利用できそう、頼れそうなところに
ヘルプやサポートを求めるべきなんだと伝えてほしい。
★7月スタートのメンバーシップでは
この題材で質問交流会を実施予定。
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