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名前の由来について

前回の記事を読んでくださったみなさん、ありがとうございます。
正直ずっとアクセス0のまま、この note は SNS の海の藻屑になるかと思っていましたので、見てくださる方がいると知ったときは
本当に驚きました。

今日はわたしの名前「よとや」の由来についてお話したいと思います。

「よとや」の由来はずばり、百人一首です。


      難波潟 みじかき芦の ふしの間も
            逢はでこの世を 過ぐしてよとや

百人一首.com

この「過ぐしてよとや」の部分からとっています。
なんだか古文チックだけれど、懐かしくて、でも現代にはない不思議な響きをもっていますよね。

小さい頃は短き"脚"なんて言ってくすりとした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

はじめて百人一首を覚え始めた頃から今までずっと好きな歌です。

「難波潟」は「難波江」と同じ意味で、大阪市の上町台地の西側まで来ていた海域の古称だそうです。
入江が深く入り込み、潟湖となって葦が繁茂していました。

穂がすっかり出そろわないものを「蘆」
成熟したものを「葦」
穂が出ていないものを「葭」
と書きわけたそうです。
「芦」は「蘆」の俗字のようですね。知らなかったです⋯⋯

蘆の写真 (photo ACより)

イネ科の植物だけあって、イネにそっくりですね。
「蘆」は「悪し」に通づることから、「よし」ともいいます。

ちなみに和歌の意味はこちらです。

難波潟の入り江に茂っている芦の、短い節と節の間のような短い時間でさえお会いしたいのに、それも叶わず、この世を過していけとおっしゃるのでしょうか。

百人一首.com


この歌を詠んだ伊勢という女性はかなり恋多き女性だったようです。
多くの恋を経験していても、このような純粋で一途な歌を詠むことができるなんて素敵ですよね。
きっとあどけなくて健気で可愛らしい女性だったのではないでしょうか。

もし私が小説家になったら、「よとや」という名前を使うことを、密かに心に決めています。

苗字は何にしようかな⋯⋯

それでは、また。

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