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機能から考えるUXリサーチの設計

はじめまして。
UXリサーチャーの酒井です。
私は普段、デザイン会社でクライアントワークを通して、サービスの立ち上げや改善をするために、UXリサーチャーとしてユーザーへのインタビューや観察調査などをしています。

2,3年前くらいからUXリサーチという言葉が少しずつ浸透し始め、デザインの現場で積極的にリサーチが取り組まれているように感じます。ただ、一口に「リサーチをしよう!ユーザーの声聞いてみよう!」と言っても、現在の事業やプロダクトのフェーズ、結果を踏まえた次のアクションプランによって調査の内容は大きく異なります。

この記事ではリサーチが持つ4つの機能をご紹介したいと思います。
この4つの機能から調査設計することで、調査内容を考える上での手助けになることはもちろん、クライアントやチームメンバーとの認識齟齬が一つでも減ればなと思っています。

まずは今はどんなフェーズか、リサーチの前後で何をするか、から目的を考える

どんなことも目的によって何をすべきなのかは大きく変わります。リサーチもご多分に漏れず目的がとても重要です。
リサーチの目的を設定するにあたって、今はどんなフェーズなのか、これまでの取り組みをどう取り入れるのか、リサーチで得た結果をどう反映させたいのか、などを明確にした上で目的を設定します。

4つの機能から具体的な方法を考える

目的を明確にした上でそれに応じて主に4つの機能から具体的にどのようなリサーチをするのかを設計していきます。

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個人的な感覚としては目的の設定と機能の選択を行ったり来たりしながら考えていくようなイメージです。
それぞれ具体的に説明していきます。

探索

エスノグラフィに代表されるような、全くユーザーのことがわかっていない状態からデザインのヒントになるものを探るために実施するリサーチです。
これまで参入したことのない市場やサービスに対して、ユーザーの価値観やその人が大切にしていることなどを探ります。
ここに該当する代表的な手法としては、エスノグラフィ調査やコンテクスチュアルインクワイアリー、デプスインタビューなど。
対象となるモノだけでなく、周辺の文脈を掴む事が必要となります。

理解
対象となるユーザーやヒトの行動などに対する何かしらの仮説がある場合に実施するリサーチです。
ユーザーの行動やその行動の裏に潜んでいる背景や思考を把握することで、これまで立てていた仮説を確かめたり、新たな仮説を立てることにつなげます。
ここに該当する代表的な手法としては、インタビューや自由閲覧型のユーザーテストなど。プロトタイプや既存のプロダクトを使ってもらって調査を実施することもありますが、その人がどのように使っているかや、どのように感じるのかなど、ヒトに焦点を当てることが重要です。

検証
コンセプトやプロトタイプなど具体的なモノがあるときに作ったモノがユーザーに受け入れられるか、大きな問題はないかを評価してもらうこともリサーチの機能の一つです。
代表的な手法としてはコンセプトテストやタスク検証型ユーザテストなど。
「理解」で実施するものとは異なり、モノに焦点を当て問題点を明らかにして改善につなげます。

選択
アイディアが複数ありそれらを絞り込みたい・決めたい場合にユーザーに当ててみてどちらが良いかを評価してもらいます。
代表的な手法はABテストや定量アンケートなど。Yes/Noを判断するために定量的に数値を測ると意思決定がしやすくなります。

まとめ

リサーチの4つの機能を紹介しました。
特に注意したいのは「インタビュー」といった手法でもどの機能を必要としているのかによって、実施する内容やリサーチ中に注目する情報が変わってしまうところです。

良いリサーチは良いアウトプットに繋がります。逆に、良くないリサーチ、調査の目的とやり方がちぐはぐなリサーチは良いアウトプットには繋がりにくいです。その結果が有用かどうかはリサーチの設計にかかっていると思っています。

ここまで読んでくださってありがとうございました!
まだまだ私も修行中ですので、気になったこと、ご意見ありましたらぜひコメントかTwitterでDMをいただけると嬉しいです!!


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HCD-net認定人間中心設計スペシャリスト。 UXデザイナー、デザインリサーチャーをしています。

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