②先生、猫の首がありません

悪魔が入ってきた。
悪魔が悪魔の状態で教室に入ってくると自然に静かになる。
何に怒っているのか分からない。
全員身構えた。
(自分じゃありませんように自分じゃありませんように自分じゃあり…)

「これはなんだ」

(スッ)


「・・・・・!!!」





それは腐った弁当箱だった。

それを見つけたのは学年主任だった。

猫の首を探していたら特進クラスの前の垣根から腐った弁当箱が出てきたのだ。




主任はどんな気持ちだったのだろう。
ただでさえ忙しい業務の間に猫の首を探していたら、特進クラスの前で腐った弁当を見つけたのである。
僕なら辞職を考える案件だ。
こんな仕事辞めてやると一番思った瞬間かもしれない。


担任(時々悪魔)もどんな気持ちだったろう。
猫の首を探していた上司が自分のクラスの前で腐った弁当箱を見つけたのだ。
時代が許せば全員コブラツイストの刑である。




当時お昼休みに教室の外に出ていたのは男子だけである。

その後はみなさんのご想像にお任せする。

・・・卒業した今思うとなんだかんだいって素晴らしい先生とクラスだった。


どうも。 サッと読んでクスッと笑えるようなブログを目指して書いています。