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『吹けよ春風』のこと

外出自粛期間限定のZINE

『吹けよ春風』というWebZINEをやっている。

『吹けよ春風』は、外出自粛期間限定のZINEだ。
在宅しなければならない期間だからこそ、家にいる時のささやかな楽しみになれるよう、面白い読み物をたくさん読めるZINEにしたいと思った。

今のところ、執筆していただいている方々に恵まれ、大変面白いZINEになっていると思う。
アクセス数を見てみたら、先週1万人を超えていた。

始めて1ヶ月でこんなにたくさんの方々に見ていただけるとは思わなかった。
書いてくださる方、そして読んでくださっている方、本当にありがとうございます。

延長?解除?N.O.?

ちなみにこのZINEは、始めた当初に緊急事態宣言が解除される事になっていた5月6日が最終号になる予定だった。

しかし緊急事態宣言が延長されたため、5月末までやることにした。

まだまだ在宅しなければならない日々が続く。これは辛い。
外はこんなにも晴れ渡っているのに。

幸いにも、毎週楽しみにしているという感想メールを多数いただいている。
それならば5月末まで続けなければ、と思った。

そう決めた次の週(ちょうど今日!)、39県で解除されることになった。

39県解除、全部ではないのか……?
じゃあ続けるべきか……?
でもほぼほぼ解除しちゃってるんでしょ……?
とはいえ私が住んでるところは全然解除されてないし……
学校ないし、家庭もないし、ヒマじゃないし、カーテンもないし……

※演奏中に綿あめを作って配る瀧さんが見られます。

まさかこんな形でZINEの期間が左右されるとは思わなかった。
これからも続けていくかどうかはまた、今後の動向次第で決めていく。

『吹けよ春風』のはじまり

そんな絶賛右往左往中の『吹けよ春風』は、私が「この人の文章を読みたい!」と思った人たちに声をかけたのがはじまりだ。

「ZINEを作りたい」という思いはずっとあった。
しかし、何をテーマにしたらいいかが全然決まらなかった。

そんな時にこの状況になった。

家にいなければならない。
何ともストレスフルな空気が街にもネットにもあった。

この状況になる少し前に『吹けよ春風』という映画を見た。
本当に春風が吹いてくるような、心地のいい、あたたかな映画だった。

映画に関してはこちらに載せている。

「この映画のような”何か”があれば、在宅中でも気持ちが少し晴れやかになるんじゃないか?」そう思った時に「ZINEを作りたい」という思いがピッタリと重なった。

「これだ!」と思った。
そこからTwitterやメールを通じて、面識のある(もしくは面識がなくてもSNSでの繋がりが長い)方々に声をかけた。

「正直、この在宅期間だったら普段忙しい方でも1記事くらいだったら書いてもらえるんじゃないか」という密かな思いもあった。

そしたら、お声がけした皆さまに快諾していただいた。
中にはお声がけした翌日に記事を送ってくれる方もいた。嬉しい限りだ。

『吹けよ春風』の目次に関して

目次は毎回私が作成している。

この順番は打順ではない。
1番だから面白いということも、最後だからつまらないということも決してない。

いただいた記事を読んで次にこの人の記事が来たら気持ちが良いだろうな、という流れを大切にしているつもりだ。

例えばVol.4では、フランスでの留学について書いている記事の前に、別の方のフランス旅行での写真記事を入れたりしている。
フランスに行ったことない私としては、この順番の方がフランスの情景が浮かぶと思った。
特に留学の記事はパリから地方へ行くくだりだったから、なおさらこの写真を先に見せたいなぁと思ったのだ。

こういう風に記事の順番を決めたりするのはまったくの素人で、これが正しいのかどうかというのはいまだにわかっていない。
毎回公開ギリギリまでものすごく悩むし、公開してからも考えてしまう。

これを考えている時に「なにかに近いな」と思った。
そしてつい最近、何に近いのかが分かった。
寄席だ。

『吹けよ春風』は寄席、かも

寄席は私の大好きな場所のひとつだ。
落語や講談などいろんな演芸に触れることができる。

寄席のしくみに関しては、落語芸術協会のホームページに以下の説明があった。

ちょっとでも落語に興味があったら、ぜひ寄席に落語を聴きに行きましょう。でも、寄席で行なわれるのは落語だけではありません。講談、漫才、漫談、音曲、手品、曲芸など、バラエティーに富んだ番組(プログラム)になっているのです。前座の落語から始まり、漫才や手品などの色物と呼ばれる演芸と、二ツ目の落語がテンポよく進んでいき、最後に真打ちが登場します。寄席という小さな小屋の中では、お客様の笑い声やかけ声が絶えず聞こえ、どことなく非日常的な、江戸時代にタイムスリップしたかのような時間が流れています。似顔絵漫談や紙切りなどでは、お客様のリクエストに答えてくれることもありますよ。

もちろん、寄稿者の方々に前座、二つ目、真打なんてものはない。
みなさま、ものすごく達者かつ、ご自身の言葉でしっかりと文章を紡いでいる方々だ。

寄席は流れを大切にする。
落語だけではない、浪曲や大神楽や手品など色んな演芸を間に挟むことで飽きさせない。
演者の方々は客席の空気を読み取って、その場で披露する演目を決めたりもする。
すべては来てくれるお客さんのためだ。

だから『吹けよ春風』もなるべく自然な流れで全員の記事を読んでもらえるようにしたかった。いわば全員真打しか出てこない、ことばの寄席なのだ。

そんな大好きな寄席も今は閉まっている。
「また早く寄席に行って笑いたいなぁ」という思いが『吹けよ春風』の目次を生み出したのかもしれない。

なんだか長々と書いてしまったので今日はこの辺で。
引き続き、ご自愛くださいませ。

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