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会議の目的を明確にしてから議論に入り、終了後はメモを残すと仕事が進む

転職してプロマネになると会議の進行役を務めるようになった。
ただ、最初は会議で結論もアクションも決められなかった。

職階が高い人やベテランの人が好き勝手話したり、決まったことを蒸し返すことがあった。
逆に誰も何も意見を言わず、ただ時間が過ぎていくこともあった。

苦労して全員の予定を押さえた会議で何も決まらず、結論は持ち越し。
次に会議を開催できるのは1ヶ月後。
だが、1ヶ月後の会議でもやっぱり結論は出ない。
そしてプロジェクト自体がズルズルと遅れていく。

私はそんな状態でずっと悩んでいた。
しかし、今は会議によって結論やアクションが決まるようになってきた。

その理由はシンプル。
「会議の目的を明確にして参加者と合意する」
「会議の結論やアクションはすぐに文書にして共有する」

この2つを徹底することだった。


会議の目的を最初に示して合意を取る

最初に道筋を示そう

目的のない会議は意味がないとよく言われる。
私も「そりゃそうだ」と思っていた。

ただ、「みんな今日の会議の目的はわかっているだろう」と思い込むと痛い目を見る。
全員の認識が同じとは限らない。

だからはじめに会議の目的を示す。
そして「この内容で進めてよろしいですか」と確認を取る。
併せて、共有資料の全体構成をまず示してからスライドの中身に入る。
いくつか例を上げてみる。

プロジェクトに遅れが発生していることを決裁者に説明するとき

目的:
プロジェクトの遅れと原因を報告し、担当者が考えている施策を実行してもよいか(リソースを使ってよいか)判断を仰ぐ

資料の構成:
・プロジェクトの現状
・遅れが生じた原因
・対策と期待効果、必要なリソース
・今後のアクション

プロジェクトの遅れへの対策を担当者で議論するとき

目的:
プロジェクトの現状と遅れの原因を分析して、今後の対策案を考え、実行する(大きなリソースが必要なものは決裁者に判断を仰ぐ)

資料の構成:
・プロジェクトの現状(ありのままの状態を話す)
・遅れの原因(担当者のスキル、工数、外的要因など)
・今後のアクション(担当者と期限を決める)

資料の構成は似ているけども、前者と後者では目的が大きく異なる。
前者は決裁者に決裁してもらうための打ち合わせなので、現状や原因は簡潔に。
その上で対策案とその効果、並びに必要なリソースや今後のスケジュール(遅れを挽回できるかどうか)は定量的に述べる。
そして最後に判断を仰ぐ。

一方後者は担当者同士で対策案を考えるための打ち合わせ。
そのため、実態の把握に務めることが重要。
だからこそ、プロジェクトの現状や遅れの原因について包み隠さず情報を提供する。
その上で対策をいろんな観点から出して、それぞれの担当者と期限を決める。

決裁者が居る場で細かい話や技術の込み入った話をしたら本当に決めるべきことに集中できない。
また、担当者が集まった会議で現状を正しく伝えなかったら今後の施策を考えられない。
何より、会議の参加者間が会議目的の認識が異なっていたら議論が進まない。

だからこそ、最初に会議の目的について合意を取る。
当たり前のことだけど、これを毎回やるだけで会議は進むようになった。

決まったことは文書に残して参加者に共有する

もう一つの大事なことは「会議で決まったことを文書に残して展開すること」。
「みんなで納得して決めたから進むだろう」と思ったら大間違い。

仕方がないが、人間は忘れる生き物。
会議で担当者や期限を決めたとしても、1週間後には「何をやるんだっけ?」となる。
特に、担当者や期限を覚えていても目標値を忘れることはよくある。

だからこそ会議で決まったことは文書に残す。
私は会議の終わりにパワポ1枚で担当者とタスク内容と期限を書き、その場で「これで認識合ってますか」と合意を取っている。
そしてそのファイルをそのまま送る。

これだけでだいぶタスクが進むようになった。
何より、仮に相手が忘れていてもファイルを見せれば思い出してくれる。
シンプルだけど決定事項を共有化することはとても大事。

今回紹介したことは当たり前のことかもしれない。
だけど、目の前の仕事に追われてぶっつけ本番で会議に臨んで失敗した経験を何度もしてきた。
だからこそ当たり前のことを当たり前に毎回やる、ということを徹底していきたい。

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