というのはヘレンが自叙伝『私の生涯』の中で自分の世界を表した言葉だ。
知らない人のために簡単に彼女を紹介すると、彼女は一歳半の時に罹った熱病で視覚、聴覚を失った。聴覚が無いということは当然喋ることもできない。見えない聞こえない喋れない、漆黒の世界。
その世界は7歳の時、家庭教師として来る当時20歳のアン・サリヴァンが来るまで続いた。ちなみに「奇跡の人」という映画があるが原題は「The Miracle Worker」つまりサリヴァン先生を描いた映画だ。20歳から付っきりでヘレンを導いたサリヴァン先生は二人三脚でヘレンを大学卒業させ、その後も一緒に生活しサポートし続けた。
この本はヘレンの自叙伝だが、ヘレンは本が大好きで点字を覚えてから貪るようによんだそう。といっても当時は点字の本は少なく読める本は非常に少なく、盲人が読める本を増やしたのも二人の功績。いずれにせよ、そんな本好きのへレンが書く文章は美しく、素晴らしい本だったのでここで引用しながら紹介したいと思う。
これはヘレンが子供の時のある冬の体験
ヘレンは目が見えないが強烈な光が暗闇を貫いたのを見た。これはサリヴァン先生が説明してくれた言葉が情景を、光を生んだのか?よくわからないが、この文章の光はいつだったか同じような経験をした気がする。
サリヴァン先生の生物の授業で
ラテン語を勉強している時に
特に書かれてはいなかったけど、この詩はヘレンのものだと思う。ヘレンも書いているようにウォルト・ホイットマンの『大道の歌』のような大いなる意思が書かれている。宮沢賢治の『生徒諸君に寄せる』みたいな。ホイットマンも賢治ももし読んでなかったら読んで欲しい。
博士というのはアレクサンダー・グラハム・ベル博士のことで、電話を発明した人。
成功は自分の力じゃない
制作のはなし
特別扱いしない
最後に
ここまで本の中で僕が心に残ったことを載せた。他にもたくさんあるんだけどこの辺で。でもこの本で本当に強烈な部分はヘレンが先生、守護神と語る『アン・サリヴァン先生』を語る時。僕は今までこんなに愛が伝わる文章を読んだことがない。感謝と愛が溢れ出ていて、読むだけで愛の片鱗を感じることが出来る。