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【インバウンド】欧米人客を狙うなら:米軍基地そばの飲食店を参考にしてみよう

先日(と言っても半年ほど前ですが)沖縄中部の観光地・アメリカンビレッジを訪れて気づいたことがありました。金曜日夜の8時すぎに近くのラーメン店に入店したところ、お客さんが全て欧米人だったのです。ほとんどがすぐそばにある極東最大の米空軍基地・嘉手納基地の関係者だと思われます。インバウンド誘客や海外出店を目指す飲食店にとって参考になるかと思いますので、このお店を紹介してみます。

海外価格でドル支払いにも対応

このお店はアメリカンビレッジ内ではありませんが、近くの国道58号線沿いにある「Stripe Noodles」(タイトル画像のGoogleマップスクリーンショットでは「ストライプヌードルズ」と片仮名表記になっていますが、正式な店名は英語表記のようです。Googleマップではもちろん、「Stripe Noodles」で探して出てきます)。
これが公式ウェブサイトのメニューページです。

まず気づくのが、海外価格の「ステーキラーメン」を提供していること。海外でも人気の日本ラーメンに、ステーキとの組み合わせとくれば、欧米人客はほとんどがこれを頼むのではないでしょうか?
M・L・XLサイズがありますが、アメリカ人は大食いなので、男性ならLサイズ以上を頼むでしょう。そうなると1450円から(!)となります。若い軍人なら1950円のXLサイズ確定?です。この価格だと、日本人にはちょっと手が届きにくくなりますね。私も1000円台後半のラーメンは生まれてこのかた、食べたことがありません…。
さらに、ベジタリアンの来店者のことも考え、ビーガンメニューを用意している点も注目されます(実は欧米だけでなく、中華圏にもベジタリアンは少なくないのです。これについては、稿を改めて紹介します)。
フェイスブックページも運用していました。

英語での投稿がメインになっていて、基地関係者を念頭に置いたページであることがうかがわれます。このページにはドル建てのメニュー表も掲示されていて、ドル支払いにも対応していることが分かります。
ちなみに、この日のお昼はアメリカンビレッジ内の別のラーメン店に行ったのですが(ラーメンばっかりですね)、(1)海外価格=1000円以上のメニューが中心(2)提供されるラーメンは出汁をそれほど重視しておらず、見た目が派手で鮮やか―と、ここも欧米人客をターゲットとしたお店であると推測されました。

米軍基地近くの単独店を参考にしてみよう

インバウンド誘客を志す飲食業者にとって、こうしたお店には大きな参考価値があるはずです。
別に沖縄でなくても、近くに米軍基地があり、関係者でにぎわっているお店を探し(チェーン店は統一価格であることが多いかと思われるので、単独店にフォーカスしましょう。また、店名が英文字となっている「意識の高い」お店がベターでしょう。欧米人客がメインターゲットなのに、英文字店名でないのは論外です!)、実際に行ってみて内装やメニュー構成・価格を観察してみるのです。
お店を訪問する以外にも、公式ウェブサイトやフェイスブックページを見て、運用方法を参考にするデスクワークだけでも、十分な学びがあるはずです。
海外進出を検討している業者の場合、まずは国内の米軍基地近くに出店して反応を見たり、ノウハウを蓄積したりするのもいいかもしれません。日本にいながらにして、海外進出に向けた準備を進めることができるのです!

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