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BURNOUT SYNDROMES はいいぞ!!

BURNOUT SYNDROMESの皆さん、結成18年おめでとうございます!
せっかくの機会なので、アニメに起用された曲とその作品と合わせて思いの丈をぶつけたいなと思います。
追いかけてまだまだ日が浅いユル推し勢ですが、少しでも「へ〜いいじゃん、聴いてみよ」と思っていただけたら嬉しいです。

私がこのバンドと出会ったのは、週刊少年ジャンプで連載されていた古舘春一先生原作の高校生バレーボール漫画「ハイキュー‼︎」のテレビアニメ2期第2クールオープニングテーマに起用された「FLY HIGH!!」がきっかけでした。
この曲でメジャーデビューされたので、この曲で知ったという方も多いのではないかと思います。

ボーカル・ギターの熊谷和海さんの爽やかだが力強さのある声と伸びやかな歌唱が、タイトルの通りどこまでも高く飛んでいけそうに感じます。
同時に、熊谷さんのギター、石川大裕さんのベース、廣瀬拓哉さんのドラムは途切れることなく畳み掛けるように続き、それがハイキューのキャラクターたちが三年にも満たない部活動に情熱を捧げる密度の濃さと疾走感、躍動感を感じます。とんでもなくエネルギッシュです。作品と相まってアラサーには眩しく、運動部でもなかったのに謎の懐かしさを感じ、無性に泣きたくなります。これぞ青春。
そして、歌詞もハイキューの世界そのものです。
FLY HIGH‼︎ がオープニングとして起用されたアニメセカンドシーズン第2クールは、主人公の日向たち烏野高校が春高を目指して宮城県代表決定戦の一次予選に挑む時期です。
第1クールでは夏休みを利用して監督のツテで東京で合同合宿に参加させてもらい、そこで強豪校と練習を積み重ねるうちにキャラクターの個々の成長や葛藤が描かれました。
それは第2クールでも変わらず、1試合ごとに主人公たちは成長し、進化し、また対戦相手の学校のドラマもしっかり描かれ、オレンジコートを目指す全員の青春が見れます。

歌詞を書くのは著作権的にダメそうなのでリンクを貼ります。歌詞だけでも読んでみてください。私は初めてフルで聴いて歌詞を読んだ時、文学的で詩的だなぁと思いました。

BURNOUT SYNDROMES OFFICIAL WEB SITE

そしてこちらは公式サイトですが、メニューからBIOを見ていただくと分かる通り、青春文學ロックバンドなんです。
FLY HIGH‼︎ はハイキュー‼︎ の青春文學曲なんです。
バレーボールという青春に全てを捧ぐ彼らに似合わないわけがなかったんです。

全国を目指し汗に塗れ、唇を噛んで血を滲ませ、涙を流す。そうして作り上げた翼で飛ぶんです。衝動に任せて、爪を剥き出しにして、情熱を灯りに進路を照らして、そこで尽き果ててもいいと限界を超えた速度で、全国の舞台を目指して一直線に飛ぶんです。
それはもちろん、対戦相手も同じで。
オープニングの映像には予選で対戦する高校も登場しますし、試合のシーンもあります。サビで主人公たちを映させる顔のないモブではなく、本編にもしっかり登場する対戦相手の彼らが、本編のワンシーンを切り取って登場しています。
全国を目指すライバルで、日向たち烏野と同じように汗と血と涙を翼にして飛ぶ高校生がいるんです。彼らを支え、導く指導者や父兄がいるんです。
原作の古舘先生やアニメの脚本家の方々の、キャラクターの描き方がとてもリアルで、辛いこともあるけれど、ひたむきで、頑張る姿を応援したくなります。
それは歌詞とオープニングの演出にも現れているなと感じます。ぜひ検索してみてください。

FLY HIGH!! はハイキュー‼︎ の曲としての認知度の方が高いかもしれませんが、ハイキュー‼︎ という作品を通して、「何かを頑張る人への応援歌」でもあるなぁと感じるのです。
私自身は運動部に所属したことがないので、ハイキュー‼︎ のような部活動の青春は知りません。ですが、高校時代を通過したというだけで、経験したこともないのに懐かしさを感じるのは、高校当時に部活動に青春を捧げた同級生を知っているからなんだろうと思うのです。
そして、大学、社会人と年齢を重ねて頑張ることへの基準や価値観も内容も変化する一方の中でも、この曲を聴くと「とりあえずやるか」とスイッチが入るのです。今の私には高校生の彼らと同じ量、ペースで頑張るのは難しいですが、前向きになれるのです。私にとってはそんな曲です。

3期である烏野高校VS白鳥沢学園高校は、決勝へ駒を進めた烏野高校と、宮城県の絶対王者白鳥沢学園高校との宮城県代表決定戦を描いています。
こちらも「ヒカリアレ」というタイトルで、オープニングテーマを担当してくださいました。

FLY HIGH!! を思い出すフレーズが散りばめられていて、それでいて一段レベルアップしより高みを、今度は光を目指す歌になっています。

個人レベルで完成された実力者揃いの白鳥沢と、模索しながら成長し続け常に新しい烏野。第10話のタイトルにもあるとおりコンセプトの戦いとも言える3期は、それぞれが己のバレーを貫く試合でした。
牛島のスパイクに粘り強く触り続け、ほんの少しの苛立ちで乱れたスパイクを止めた月島の、わずかな可能性を信じた勇気。
身長がものをいうスポーツで、速さと跳躍力を武器に「小さな巨人」の理想を追い続けた日向。
ファイナルセットでスターディングメンバーとなった菅原を「迷ったら俺に集めろ」と照らした東峰。

一進一退の点取り合戦は、一寸先は絶望。しかし、それを超えた二寸先は勝利という栄光。
全国への夢を十字架のように背負い、全国大会という楽園を目指す戦士もとい選手たち。
十字架やエデンといったワードと、荘厳さも感じる音楽に神聖さを感じますし、部活動に心血を捧ぐ彼らにとって、全国の舞台はまさに楽園であり、試合は神聖なものなんだろうと思います。

3期は2016年10月に放送されたのですが、初めて聴いた時は「これ今年の春高バレーの主題歌にしようよ」と真剣に思いました。

そして、それを覆したのが第4期のTO THE TOP。烏野がいよいよ春の高校バレーに出場し、全国の強豪と戦います。
その4期も第1クールのオープニングテーマを担当してくださいました。

タイトルは「PHOENIX」
もうこれ春高のテーマソングでは?
"オレンジの光の中へ" ってどう考えてもオレンジコートですよね?

FLY HIGH!! やヒカリアレより軽快で楽しそうな雰囲気を感じるのですが、それは全国の舞台に立った武者震いのような、一種のハイで楽しさが優っているのかなと思います。現に、日向たち烏野は監督同士の因縁でもあり、夏の合宿で切磋琢磨した東京の音駒高校との「ゴミ捨て場の決戦」に向けて互いに試合を勝ち進んでいきます。
もちろん、それまでも全国の強豪と激戦を繰り広げるわけですが。
鳥肌が止まず、命を熱く燃やしひとつ一つのプレーがスローモーションのように見えるゾーンのような状態で戦えることは、確かに喜びだろうなと思います。
これまで春高に向けて一緒に走り抜けてきてくださったBURNOUT SYNDROMESさんが、日向たち烏野高校排球部に歌詞通り「暴れな!」と送り出すような曲でもあれば、全員強そうに見える相手も未知の舞台でアウェイで悪戦苦闘している同じ高校生だと伝えるような曲だと感じます。
そして、PHOENIXというタイトル。不死鳥を意味することはご存知だと思いますが、これが「落ちた強豪、飛べない烏」と言われた烏野高校が再び全国の舞台に立ったことを指しているのかと思うと、感慨深いです。
そう考えると、県の代表予選からオープニングテーマを担当し、春高への歩みを見守ってくださった彼らだからできる、三部作の完結編だなと思うのです。

あと、BURNOUT SYNDROMES さんのTwitter公式アカウントと御三方のアカウントも、世隅のアカウントで最近追いかけているのですが、作詞担当の熊谷さんのアカウントで東京五輪の男子バレーの試合でこの三曲が使用されたというツイートを見て…「嘘…知らん…」と今更ながらにショックを受けています。
東京五輪、時差ゼロなもんだから基本日中は仕事でリアタイできないのが現地開催国民の辛いところだと思うのです…が、ハイキュー‼︎を通して「バレーボールの曲」として広く知られているのも、作品の世界観への深い知識や共感、理解があってこそだと思います。

この、作品の世界観とバチっと合いつつ、さらに深みを持たせてくれる青春文學ロックバンドBURNOUT SYNDROMES をぜひ、聴いてみてください。
そして気になった方、「文學少女」「セツナヒコウキ」「100万回のアイ・ラブ・ユー」もぜひ聴いてみてください。世隅個人的オススメです。

文學少女

セツナヒコウキ

100万回のアイ・ラブ・ユー

いずれも2ndアルバム「文學少女」に収録されており、収録曲で一つの物語ができているような構成になっています。
まさに青春文學ロックバンドのアルバムです。

BURNOUT SYNDROMESはいいぞ!!

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