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成功した人の話を聞くことのモヤモヤ

最近世相が見えなくなって来ているな、と思って参加しだした
多摩エリアのクリエイティブの学びの場”TeiP SchooL”で感じたことが
あるので書き記そうと思う。

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昨日受けたのはオンラインスクール2回目の講座で、
及川さんという八王子で大活躍している方のお話だった。
彼の様々なプロジェクトを発展させて来た経緯を主に聞いた。
資料も見やすくてお洒落でお話もうまい。とても素敵だった。

そういうお話を聞くことってとても楽しい。
プロジェクトの広がりを感じていくのが我がことのように嬉しいし、
これからの可能性をとても感じる。

ただ、特に自分への戒めとしても、過去に何回も同じような
気分になってこなかったか。それを繰り返してこなかったか。
そういうことがすこし気になった。

素敵な人の素敵な話を聞いて、気分を高揚させる。
させるけどそれで満足しておしまい。
特にまだ自分の何かが始まってもいない頃、
ちょっとデザインみたいなことをかじって、熱が覚めてスッと引いていく。
そういう人、もの、取り組みを何度も見て来てきた気がする。

素敵な人は自分の努力や苦労を人に見せずにいることがうまい。
当然だ。だから人が集まる。魅力的だもの。
でも本当はそれだけじゃない。
きっとたくさん人に言えない苦労や経験をしてる。
しかも多分現在進行形でそれをしている。
受け手がそこを理解しないと、憧れだけに終わってしまうと思うのだ。

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そういうことは自分の経験からも言えて、たとえば
宮崎駿のアニメを見て強く憧れたけど、果たして僕には何も出来なかった。
それよかどんなヘタクソでも、自分の映像を作ることから今の
何かは始まっている。
つまりは努力や苦労を何も見ないまま、
美しい世界にうっとりしているだけじゃ何もはじまらない。

特にもし誰かが、いま何かをしようと思っているなら。

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こういった講座の多くが、わずかな時間で一期一会。
やっぱり魅力的な話を人は聞きたいし、そういう部分だけを
取り出してもらうのはやむをえない一面もある。

しかし一体どうしたら、もうすこし参加者にとってリアルに動き出せる、
もっとリアルな想像を働かせる感覚を呼び起こせるだろう。
そんなことを考えている。

それは本当は、あれこれ綺麗じゃない話をすることかもしれない。
あんまり表に出せない話かもしれないけど。
でもそこをひっくるめて人間の生活だし、そういうところも合わせて
コミュニケーションしていかないと、地域に憧れてやはり失望して
去っていく人が増えるばかりじゃないのか。

そういう意味では普通の人たちの普通の話、うまくいってない話や
これからやっていきたい話、何より今実践中、途上であるという人の
話を聞くこと、またそれに対して問うことも効果的だと思った。

(↑これは今年の春先に行われた"もやもやピープル"こともやぴのイベントの
様子。自分も参加した小さな集まりだったけど、コンセプトは悪くなかったと思う。)

とにかく、住む地域で活動するということの意味が格段に深まっている今、
視点もやり方も方向性も色々と変えて、試してみることが一番大事だということはつよく思っている。



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