集合意識について

 何かをしたりするとき、『意識1つ』で、なんて言われたりします。
例えば、ポジティブでいるか?ネガティブでいるか?で、物事の結果も大きく変わるものと思います。私が農業をしていて大切にしていることの1つに、『野菜や果物、微生物や水に愛情を持って接する』ことです。そのような心構えでやれば、取る行動1つも変わります。ぼんやり生きるのではなく、『意識することを意識する』ようにしています。

 意識も1人の意識、2人以上の意識、例えば100人の意識。もちろん、1人1人の意識も大事ではありますが、それが、複数になると働く力はその数以上になるものと私は思います。

 私は、長野県小布施町という町で農業をしていますが、『小布施ファーマーズ』という農業団体にも属しています。年齢も幅広く、栽培品目も農法も人それぞれ違います。そのような中で、みんなでまとめて出荷したり、マルシェをしたりしています。私は、慣行栽培よりではないので、みんなでまとまって出荷するようなことはありません(慣行栽培を批判をしている訳ではありません)。そんな中、疑問に思うことや困ったことがあれば、相談もできる感じで、みんなで助け合っていこうというような雰囲気の団体です。

 先日、その小布施ファーマーズのみんなで、視察研修に山形、福島、茨城の農家さんのところに行ってきました。内容はここでは割愛させてもらいますが、感じたことを話したいと思います。

 その視察研修は、1泊2日で、1日目の朝6時に出発し、2日目の20時に帰って来る感じで、移動距離も長く、それぞれの滞在時間は1-2時間程度です。と、いうことはほとんどがバスでの移動時間になります。ですので、私は、本を数冊持参して臨み、バスの中で普段なかなか読めない本を読もうと思っておりました。そして、当日、朝早かったので外は真っ暗です。バスが出発すると、代表からビールが配られます。私は、旅のときは朝から飲んだことはありましたが、びっくりしました。みんなが飲むなら、飲むか。という感じです。バスの中は軽い宴会状態になり、トイレ休憩も各駅状態になり、とても楽しい雰囲気でありました。研修先に着けば、みんな農家で酒も強いので、誰一人乱れることなく、質問もたくさんしたりしています。この人達、やるときはやる。学ぶときは学ぶ。楽しむときは楽しむ。すごい人達です。良い農産物を育てたいという気持ちはみなさんが持っており、いざ研修となればみんなが集中して聞いておりました。少し、横道に逸れてしまいましたが、『集合意識』のすごさを感じました。このように、みんなが集まって何かをするぞ、というときのエネルギー状態は高かったと思います。

 みんなそれぞれ個人事業主で、品目、農法も違いますが、このように農家として一致団結するエネルギー、集合意識を感じる経験ができました。正直この2日間はたくさんお酒飲んだので、帰宅後は体的にしんどいところはありましたが、気の部分でやる気、今年も1年やるぞという、気は体中に満ち溢れていました。この旅で、エネルギー補充でき、みんなそれぞれの畑でがんばることでしょう。これからも、小布施の農業を盛り上げていきたいと思える経験でした。


茨城県下飯沼生産販売組合さんの栗の木
福島県ワンダーファームさんのトマト

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