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スタートアップを6年やってみて想うこと

データサイエンス教育やEdTechの事業をやっているデータミックスの代表の堅田です。

データミックスも2023年2月で満6年になりました。7年目に突入です。
今日は出張で行き帰りの電車の中で、これまでのことを少し思い出していて、今の気持ちや考えを少し記録をnoteに残しておこうと思います。

創業のきっかけに興味がある方はこちらのnoteを見てください。

「会社は社会に育ててもらっている」という感覚


データミックスのこれまでを振り返った時に、最初に来る感覚は、「会社って社会に育ててもらうものだったんだなぁ」という感覚です。

「顧客に育てられた」というフレーズも聞いたこともありましたし、会社を始める前からも頭では分かっていたように思います。しかし、会社を始めて時間が経過して、その手触り感を得たように思います。

あえて「社会」と表現したのは、もちろん顧客というニュアンスに加えて、世の中の流れと合っているというニュアンスもあります。会社を始めた2017年当時は、データサイエンスは極めてニッチ(今でもニッチだとは思いますが)で、そんな領域でビジネスが成立するのか?とも言われたことがあります。

しかし、AIブーム、DXブームが来て、多くの企業でデータ活用に取り組むようになりました。また、個人でデータサイエンティストやデータアナリストになりたいという人も一定数います。

そう考えると、まさに「社会」に育ててもらえたなぁという感触が強いのです。

これまで何を大事にしてきたか?

さて、出張の電車の中で、「何を大事にしてきたのだろう?」と考えてみると、この一言に尽きるな〜というキーワードが思い浮かびました。それは、「顧客への価値」です。

ここからは「顧客への価値」について、掘り下げてみようと思います。

データミックスの考える「顧客」とは誰か?

私の考える「顧客」の定義は、

  • 【スクール】受講生・卒業生

  • 【スクール】社員を派遣していただく企業の担当者

  • 【スクール】受講生や卒業生の周囲の方(※)

  • 【企業研修】クライアント企業の企画者、受講者

  • 【企業研修】受講者以外の周囲の方(※)

  • 【EdTech事業】資格の運営団体

  • 【EdTech事業】弊社のシステムを使って試験を受ける個人の方

を指します。

ここで不思議に思う人もいるかもしれません。※をつけたのは、顧客なのか?と・・・。私は、お金を払う人や企業だけではなく、直接的・間接的問わずデータミックスのサービスを体験する全ての人が「顧客」と考えています。

なぜ、「顧客」をこのような広い捉え方をしているかというと、データミックスが「教育を通じて社会を良くする」ことをミッションとしている会社であり、社会へのインパクトという点で教育はレバレッジが利くと考えているからです。

例えば、データミックスのデータサイエンススクールの卒業生が、新しい挑戦をしたとします。それを見ていた人が、自分も新しいことに挑戦しようと思ったりします。さらに、その人を見て・・・と、教育の効果がどんどん伝播していきます。この結果、社会は徐々に変化すると考えているからです。

もう少し言うと、人から人へデータサイエンスの面白さや有用さが伝わり、事業アイディアが生まれたり、個人の人生が良い方向に変化したり、そういうポジティブな変化が起こる確率にかけているとも言えます。

なので、お金をいただいた方はもちろん顧客なのですが、間接的に関わる方も顧客だという捉え方をしています。

「価値」とは何か?

端的に言うと、データミックスが提供している価値とは「未来の可能性を広げる」ことだと考えていますし、そうありたいと思っています。

もしかすると、読者の中には「データサイエンス教育や「EdTechのソフトウェアではないの?」と思ったかもしれません。もちろん間違いではないのですが、それらは「価値の入れ物」であって、中身はあくまで「未来の可能性を広げること」であると考えています。

例えば、7ヶ月のデータサイエンティスト育成プログラムの最後は、卒業プロジェクトなのですが、スクールの受講生の様子に毎回驚かされます。なぜかというと、仕事や趣味の中で、私も講師も知らない問題を見事に見つけ出し、課題解決のためのプロジェクトに取り組む方がたくさんいます。この様子は、受講生の社会に対する視点が広がっていると捉えられます。まさに、「未来の可能性が広がっている」様子だと感じます。

また、Excertというオンライン試験プラットフォームでも当てはまります。外出したくない、もしくはできない方が在宅で試験を受けられることで、スキルや知識を証明することができるわけですが、これも未来の可能性が広がっているといえます。

未来の可能性が広がるとは、どういうこと?

唐突ですが、想像してください。

昨日と今日が全く同じで、それが永遠に続くとしたら、どんな気分になるでしょうか?きっとつまらなくなるでしょう。

一方、毎日が予期せぬことの連続で、自分の力では何もできない、ただ翻弄されるだけだったらどうでしょう?それはきっと疲れてしまいます。

なので、「未来の可能性を広げる」とは、「より良くなることを信じて、自分で未来を選べる」ということだと思います。

具体的には、個人のキャリアであれば働く場所、取り組む仕事を選べるということになります。また、企業であれば、新たな顧客ニーズに対応することができる、新しい事業を生み出せる、地域を拡大するといったことになるでしょう。そして企業の場合は、それができる人がいなければ先に進みません。企業の未来の可能性を広げるには、人財を育成して挑戦を促すほかないのです。

もちろん、データサイエンス以外の領域でも同様のことができると思います。ただ、デジタルの時代になり、不確実性が増す中、データサイエンスは、重要なスキルになってきているのは事実です。

実際、不確実な世の中で経験と勘で意思決定していくことに限界がある中で、データ活用をすることです変化を早く察知し対応できます。また、データを他人と共有しながら議論を重ねることで新しいアイディアが生まれます。データはアイディアの触媒です。視点を増やし、視野を広げ、思考の幅を広げてくれます。人間の可能性を広げているとも言えるのではないかと思います。

「顧客の価値」にこだわることで痛みも喜びもある

ということで、ここまで「顧客への価値」について考えてきました。

良さそうなことばかり書いていますが、この「顧客への価値」にこだわるとなるとかなり大変です。

例えば、データミックスのセールスやスクールの担当者には、徹底的に顧客に寄り添うことが求められます。「これくらいで良いだろう」という考えはNGです。さらに良くするにはどうしたらよいかを考え続けます。

ちなみに、私もスクール受講生とスクールの事務局とのメールのやりとり、slackでのやりとりの全てに目を通しています(気持ち悪いと思ったら、すみません・・・)。

まだまだ、ご迷惑をおかけしたり、期待に応えきれていないケースも正直ありますし、その度に申し訳なく、心が苦しくなります。そして、もっと喜んでもらえるサービスにするにはどうしたら良いかを考えます。

申し訳ない気持ちになることもある中で、嬉しいこともたくさんあります。

データサイエンスを学び、自社でデータ活用をしてメディアに出たり、大きなイベントに登壇している受講生を見れば誇らしくなります。また、未経験からデータサイエンティストになり、その後、起業したり、フリーランスとして立派に活躍している方を見れば、嬉しくなります。

クライアント企業でも、受講した方で新規事業が生まれ、順調に成長しているのを見れば嬉しいものです。新たにデータチームを作りましたといった報告をいただくこともありますが、少しはお役に立てたかなと思います。

こういう一人一人のキャリアの変化や、企業の大きな一歩が、「未来の可能性が広がった瞬間」だと感じ、苦しいことがあっても信じて頑張れる「やりがい」になっています。

青臭いことを書きましたが、青臭くて良いと思う


データミックスも7年目に入り、COO・CFO・CTO・CHROで役割分担をしながら、チーム経営体制もできてきました。

そして、今後もメンバーは増えていきますが、みんなで、青臭く「顧客への提供価値」を追求していこうと思います。

データミックスでは一緒に日本のDX推進を目指してくれる仲間を全方位で募集中です。少しでも興味がある方はカジュアルに面談からお話ししましょう!

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