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提案書を書く時の心がけのコツ

このnoteの概要

こんにちは、村井庸介です。
就職・転職における内定取り消し、自宅待機が増え今後のキャリアについて悩む方の話を聞く中、僕が世の中に貢献出来ることは何かと考え、働き方・キャリアについて、出版した2冊の著書をもとに、このnoteを始めました。

前回からは、「GISOV」を使って提案をする際に注意すべきポイントを、解説しています。前回は、提案を聞いてもらうための土台についてお伝えしました。

今回は、提案する際にお供となる提案書について、特に普段あまり提案書を書きなれない方向けにお伝えします。「相手にとっての分かりやすさ」が大事ただ、営業や提携の提案などで説明資料が必要なときは、どのように作ればいいのか、その点についてお伝えしていきます。

「相手にとっての分かりやすさ」が大事

実際の提案の際に相手に見せる「提案書」には工夫が必要です。

良く初心者でやり勝ちなのが、丁寧に説明しないといけないと思い、あれこれとテキストや図解をどんどん作ってしまうことです。そして、目次の項目もどんどん増えていく…。そんなことはありませんでしたか?

けど、自分の身に置き換えるとわかりますが、非常に多くの情報が文字に書かれたり、説明されたとしても、全部消化・吸収できるわけではありません。むしろ、「この人は、○○を伝えたかったんだな」と分かってもらえる骨太なストーリーが伝わることが大事です。

なので、例えばこのnoteでお伝えしている提案の型である「GISOV」も必ずしも、それをすべてなぞって書く必要もありません。

これらは、あくまでも「提案する側」の論理(型)であり、相手が必ずしも5つの要素すべてを必要としているわけではないからです。
つまり、そのときの提案に応じて、「GISOV」をどう見せるべきか、再構築する必要があります。

ゴールとイシューをひとまとめにしたり、分量のバランスを変えたり、場合によっては何かの要素を省略するほうがよいこともあるのです。

たとえば、相手がとくに作業計画を気にしているのなら、オペレーションにあたるプロジェクト進行計画を1枚にわかりやすくまとめるほうがよいでしょう。

経営方針などの理念に近い内容の場合は、ゴールやイシューの説明にボリュームを割くべきでしょう。あるいは、バリューにあたる、提案に至った背景や自分の想いを重点的に伝えたほうがよい場合もあります。

原則は「相手にとっての分かりやすさ」です。
5段階の論理を、3段階で見せるほうが伝わりやすいことはよくあります。

言葉も相手になじみのある言葉で

また、相手によっては、「イシュー」「ソリューション」といったカタカナに抵抗があるかもしれません。

実際に私も、「提案書」ではソリューションという単語はまず使いません。たとえば、

・イシュー=「立ちはだかる壁は何か」
・オペレーション=「乗り越えるためには」

といった表現をよく使います。そのほうが伝わりやすいからです。

バリューは「(弊社の)提供価値」と表現することがよくあります。多くの場合、バリューは短い文面にまとめるか、あえて「提案書」本文に織り込まずに、添付資料とする場合もあります。自己PRを「えらそうだ」と感じる人もいるからです。

日本人は過度な自己PRを敬遠する傾向があります。それ自体の是非はともかく、相手の印象を悪くしては、せっかくの提案が承認されにくくなることもあるのです。目的は承認してもらうこと。いくら熱い想いがあったとしても、それが逆効果になりかねない場合には、表現の工夫が必要です。

なお、「GISOV」という言葉そのものは、決してポピュラーではありません。あくまでも提案の骨組みになるものであって、「提案書」として相手に見せるときには、別の表現を用いたほうがよいということです。

また、必ずしもパワーポイントを使った見栄えのよい資料が必要だとも限りません。とくに社内での提案の場合など、必要項目をテキストで3行から5行くらい打っただけのメモで十分な場合もあるでしょう。
(私も社内での企画申請のときは、箇条書きのまとめと、図解1枚程度が多かったです。)

数字や事実の裏づけなどの資料は、参考として別途添付するほうが親切です。「提案書」の体裁は、あくまでも相手ありきです。

自己満足の資料になってはいけません。
あなたの提案のポイントを絞り込み、相手が理解しやすい表現・構成で的確に表現することを心がけてください。

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