装具早期作製の効果

装具早期作製は良くなりますって何を根拠に言うのか?

まずは破壊力抜群のこの論文を紹介したいと思います。
「高島悠次、阿部浩明 重度片麻痺例における急性期からの長下肢装具作製が歩行および階段昇降の予後におよぼす影響 義装会 vol31 no1 2018」


今までは装具の早期作製はいい!という論文は早期作製群と遅延作製群という2グループに分けての発表が多かったんです。

結果早期作製群は良くなりましたよ。FIMの伸び率が良かったです。みたいな。

しかし、早期作製群はもともとの能力が低い人が多いので遅延作製群と単純比較した際に「もともと状態が悪かった人だから伸び率が良かったんだろ!」「状態悪い人が多くて、入院日数が長かったこら良くなったんだろ!」「単純に装具を早く作ったから良くなったと結論づけられないだろ!」って反論があったんです。

確かにそうです。だけど倫理的に比べるのは難しかった…

その問題を解決したのがこの論文です。この論文は年齢、入院日数など同条件の患者をピックアップして「早期作製群」「非作製群」で分けて比較したんです。

結果は早期作製の方が歩行は早く良くなる。退院時の階段昇降能力に差が出るってなりました。

装具早期作製の有無によって能力に差が出ることがわかったすごく貴重な論文です。

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