装具使用者と不使用者の違い

装具使用者と不使用者の違い

http://aichi-npopt.jp/dl/info_paper_back/29_01_05.pdf

生活期において、装具を使用する者と使用しない者がいると報告されていますが、どのような人たちが使用してどのような人たちが使用しないのでしょうか?

単に身体の問題だけではなく、精神面の問題も影響すると考えられます。

こちらの論文はそのどちらも評価してどのような違いが生じているのかを調べたものになります。

結果はといいますと、

使用者と非使用者の身体の差は認めませんでした。

(ただし、今回は対象をBRSⅢ〜Ⅳに絞っています。当然かもですが、麻痺が強くなる方が使用する方は多いと思われます。)

精神面の比較ですが、効力感が優位に高かったです。

効力感
自己効力感(じここうりょくかん)またはセルフ・エフィカシー(self-efficacy)とは、自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できると、自分の可能性を認知していること。カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが提唱した。自己効力や自己可能感などと訳されることもある。バンデューラの社会的認知理論の中核となる概念の1つであり、自己効力感が強いほど実際にその行動を遂行できる傾向にあるという。自己効力感を通して、人は自分の考えや、感情、行為をコントロールしている
ウィキペディア引用

つまり、装具使用をすることで動作の改善を感じているかがもっとも影響がつよいと考えられます。


まとめますと、
装具を使用し続けるには、身体の問題だけでなく、使用者の心理的影響が関与している。

装具を使用するとこの効力感(動作の改善)を高めていく必要があります。

ということになります。伝える際はすぐに、具体的にを意識すると良いかと思います。生活期に使用し続けてもらえるかも意識して作製が出来ると良いかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?