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「お金」を考えるきっかけをくれた1冊

皆さんは「お金」に対してどんなイメージをお持ちですか?
きれいor汚いで言うなら?やはり、汚い、でしょうか。

大人になって気づく「お金」についての知識の無さ

私は新卒で入社した会社を半年で辞め、アルバイトを転々とし続けた時期があります。大学は奨学金を借りて通っていたので、卒業と同時に返済が始まり、学生時代に免除されていた国民年金の支払いも重なり、アルバイトを探す無職の期間は「ああ、人って何も買わなくても、生きてるだけでお金を払わなければいけないんだな」と痛感しました。

「自分は世の中のお金の仕組みを知らなすぎる!」と焦って、税金や年金、健康保険などの基礎知識が学べるような本を手にとってはみたものの、年収〇〇円以上で所得税が××円、年金は戻ってくる年齢がどんどん引き上げられ、貯金をするには毎月収入の▲▲%を目安に…なんて内容を見ているうちにもっと気が滅入ってしまったのを覚えています。

こういう現実を受け入れるのが大人なんだ。
でも、受け入れて楽しく生きられる大人になれる自信ない…。

私の不安はより一層大きくなるばかりでした。


知りたかったのは「お金とは何か?」

アルバイトとはまた違う、契約社員のような形態で働き出した頃でしょうか。書店である本のタイトルに目を奪われました。

『なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか?』

すぐに手にとって数ページめくって、これは買うべし!という直感に従い購入。当時ビジネス本などを読む習慣が無かった私が、わずか3日くらいで読破してしまうくらい、興味深い内容でした。

私が本当に知りたかったのは「社会とお金の仕組み」ではなく「お金とは何か?」という本質的な部分だったと気がついたのです。

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お金と幸せの相関関係

本書では、元証券マンの筆者がリーマンショックをきっかけに世界一周の旅に出て、その中で「お金とは何か?」に対する答えを旅のエピソードと一緒に記してくれています。

非常に読みやすく、新しい発見、驚き、感動がありました。

冒頭の「日本人は世界一お金のことを何も知らない」という衝撃的な一文から、国々によって違うお金に対する教育、文化、幸せの価値観、GDPランキングからは見えない現状などが綴られています。

小学生にも経済・金融の教育をしているイギリス。
値札のないお店で、値段交渉が当たり前の環境で育った人が多いインド。
ライフラインは整っていないが、家族団欒の時間に幸福を見出している人の多いバングラディシュ。
逆に、経済も安定し、世界で一番労働時間が短く、夕方には毎晩家族や友人と酒を飲み交わすデンマーク。

どれも日本とは全く違うお金と幸福に対する価値観が存在していると言います。

お金と幸福度の相関関係は、大きく4つに分けられます。

お金があって、幸福な人。
お金があるのに、不幸な人。
お金はないけど、幸福な人。
お金がなく、不幸な人。

お金とは何か。幸福とは何か。
個人的にでも、明快な答えを持っているかいないかで、人生は大きく変わってくるような気がします。


お金とは何か?が分かると、仕組みも理解できる

本書を読み終わったあと、西野亮廣さんの『革命のファンファーレ』や『新世界』を読み、またお金に対する考え方が変わった気がします。

冒頭で聞いたお金はきれい?or汚い?の問いにも、自信を持ってきれい!と言えるようになりました。(聞かれたことないけど笑)

そして、改めて社会のお金の仕組みについて読むと、以前とは全然違う感覚で読めている自分に気付きました。きっと、お金は汚いもの、それを学ぼうとする自分も汚い人間、みたいな無意識が拭えなかったからなんだと思います。

私も全然お金持ちとは程遠いので偉そうなことは言えませんが、お金持ちになりたがる自分を許して、仕事に励めるようになったのもまた事実です。

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