ミクロの話とマクロの話(台風14号日記)
台風14号が九州を通過した。
「今まで経験したことのないような」や「伊勢湾台風レベル」という、歴史級のヤバい台風が来るとのことで、外にあるものを全部家の中に入れ、養生テープで窓を補強したりして、できる限りのことをやった。
養生テープは台風対策で5個くらい買いだめしてあったし、何より役立ったのは、これだ↓
マスカーといって、もともとは塗装の際に使うテープなんだけど、これを床に貼ってビニール(1mくらいある)を広げ、その上に外の物を置けば、床の汚れ防止になる。新聞紙などを引くよりぜんぜん楽なので、一家に一つくらいあってもいいと思う。
■福岡の台風14号ドキュメント
深夜、だんだん風が強くなってきた。
南九州のほうはけっこう大変なことになっているらしい。
朝方、台風が福岡に近づいてきた。
ついに来るか〜とドキドキしていると、なぜか外が静かになった。
風は微風で、しとしとと穏やかな雨が降っているくらいだろうか。
そしてふと気づいた。「台風の目の中に入ったのではないか」と。
今が嵐の前の静けさというやつで、これからすごくなるに違いない。
そんなことを考えながら作業をしていたが、一向に外に変化がない。
けっきょくそのまま寝てしまった。
昼前に起きた。
外を見てみたが、変化なし。穏やかな雨が降っている。
「台風は、本当に来たのだろうか…」
■拍子抜け論争
専門の方のツイートを拝借するが、台風の影響はまだらになっていて、僕が住む福岡市は、幸運にもあまり影響がないエリアだったようだ。
Twitterでは「拍子抜け」が福岡のトレンドに上がっていた。その通りだ。僕もそう思う。
まあ拍子抜けでよかったよね、と思っていたら、その「拍子抜け」という言葉に対して、怒っている人が多数いることを発見してしまった。
要するに、大きな被害を受けている地域もあるのに、「拍子抜け」とは何事だ!ということなのだろう。
まあ気持ちはわからないでもないが、拍子抜けと言ってる人たちは、あくまで自分たちの地域に対する感想を述べているだけであって、誰も今回の台風自体を「拍子抜け」とは考えていないだろう。
台風に限らず、こういうミクロとマクロの視点をごっちゃにして、怒ったり人を責めたりするのは、不毛だし健全ではないと思うのだが、この手の話はけっこういろんなところで目にする。
例えば、コロナだ。
コロナが弱毒化してきたので、そろそろマスク着用義務を緩和してもいいのではないか、とマクロなコロナ政策の話をしても、「それはコロナで亡くなった方の親族の前で言えるのか!」と、突然個人レベルのミクロな事情を吹っかけて怒ったりする人がいる。
こういうミクロとマクロの視点を区別しないと、感情論だけで議論にならない。一般人ならまだいいが、政治家でもこの手の人が普通にいたりするので、頭痛が痛くなってしまう。
今年は台風がまだまだ来そうなので、窓に貼った養生テープはまだ剥がせずにいるが、できればどれも「拍子抜け」で終わってほしいものだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?