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スペース・マウンティング

京都伝統産業ミュージアム  2021/6/12-8/29   

織物、和紙、漆、陶芸、木工などを扱い軸装、額装、襖、屏風を製作される表具師がアーティストとコラボし表具表現の展覧会です。
表具師の井上さんとお話をさせて頂きました。表具師は作家が描いたものを額装する仕事でいわば裏方的な職人の仕事です。本展覧会はその表具師の井上さんが額装したい作家に依頼して作品を描いてもらってできた作品が展示されています。

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漫画家、手塚治虫のどろろ✖️酒井抱一の松風村雨の絵に合わせて本紙と同系色の裂地を使われています。漫画の一コマに日本画を組み合わせ軸装にするとこれも新しい掛け軸の表現ですね。

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ストリートアーティストのBAKIBAKI とのコラボ作品は京唐紙を貼った木板をレーザーカットで鯉を表現し、展示方法は床面から少し浮かせて影の演出も加えられています。BAKIBAKI特有のBAKI柄は和素材に合いますね。素材、手法、コラボアーティストも様々で井上さんはジャンルレスな表具師です。

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加藤泉さんの掛け軸の作品は初めてじゃないですか?新鮮ですね!とお話しすると新しいものと言ってもらえることが1番嬉しいと話して頂きました。
額装するのも中に入る作品に合うように色や素材、構成を選んで合わせていると伺いました。表具師は作品をより良く見せる為のセンスと繊細で一点ものを扱う職人の腕の見せ所が随所に散りばめられて、想像力豊かな井上さんの想いが詰まった展覧会です。


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