海タナゴのチタタプのオハウ

12月にもなると、落ち葉も増えて、すっかり気温が下がってきます。
とは言え、気温は下がっても、海水の温度は2か月遅れと言われています。
なので、お魚さんたちにとっては、海水温はまだ10月。
冬は釣りが厳しいと言われていますが、実際は海水温が最も低くなる3,4月が本当にお魚さんの反応がない時期になります。
この時期は、アジやイワシを狙った釣りで、よく海タナゴが釣れることがあります。
最近は、オキアミのブロックを小分けにすることで、エサ代が100円以下におさまるようになりました。
そのうち、エサも現地で調達できるようになりたいです。
さて、今回の釣りでは、海タナゴが入れ食い状態になり、後の下処理が大変なので、ある程度釣果が上がったところで、早めに切り上げてきました。

釣れた海タナゴ


アジやイワシに比べ、海タナゴは小骨が多く、塩焼きにすると食べにくい魚であることから、あまり人気がある魚ではないような気がします。
どうにかして美味しくいただけないものか?と思案していたところ、ゴールデンカムイから大きなヒントを得ました。
それが、「チタタプ」です。
チタタプとは、お肉や魚をナイフで叩いて、細かくする料理です。
細かく刻んで、つみれにすれば、小骨も気にならなくなるのではないか?ということで早速挑戦することにしました。
海タナゴは、背びれと腹びれの連結部分に小骨があるので、はさみで深めに背びれと腹びれを切り落とします。
そして、頭を落として、内臓と鱗を取るところまでは、釣り場で下処理を済ませました。
家では、身を洗って、三枚におろしました。
中骨は、鍋の出汁用に取っておきます。
切り身は、腹骨を盾に刻んで、骨が細かくなるように切ります。
後は、ひたすらチタタプと言いながら、細かく刻んでいきます。
皮はなかなか切りにくいですが、できる範囲で細かくします。

海タナゴのチタタプ


刻んだ切り身に、塩、卵、米粉、刻んだニンニク、刻んだショウガを混ぜ、つみれを作っていきます。
その間に、お鍋に水を入れ、沸かしてきます。
沸騰したら、先ほどの中骨、削り粉を入れて出汁を取ります。
ある程度出汁が出たら、中骨を取り出し、鍋に干した青ネギ、干ししいたけ、そしてつみれを投入します。
具に火が通ったら、味噌を入れ、最後にごま油を多めに入れれば完成です。
さて、実食タイムです。
ごま油のコーティングがあるので、火傷に注意です。

チタタプのオハウ


まず出汁を一口飲んでみましたが、しっかりした出汁が出ていて旨いです。
そして何より、ごま油と海タナゴの脂のコーティングが、絶妙にいい感じなんです。
地元の北海道の味噌ラーメンを思い出しました。
北海道は寒い気候なので、ラーメンのスープには多めの脂が入っています。
何とも言えない懐かしい気持ちになりました。
さて次は、海タナゴのつみれです。
身が柔らかく、小骨も全く気にならなく、ニンニクとショウガの絶妙なコンビネーションがたまらなく旨い。
海タナゴは、これまで焼いたり、揚げたり、煮込んだりしましたが、つみれにするのが一番旨いです。
干ネギも干ししいたけもうま味が凝縮されて、いい脇役を演じてくれています。
いや~、チタタプは最高ですね。
これなら海タナゴも美味しくいただけます。
この鍋は、まだ名前がないので、「海タナゴのチタタプ鍋」としておこう。
チタタプ鍋なら、まな板とナイフさえあれば、アウトドアでも簡単に作れるので、年始の釣りキャンプのレシピに加えてみたいと思います。

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