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知識は多ければ多いほど・・

勉強の息抜きにノーバート・ウィーナーの『サイバネティクス』(初版1948年)を読んでいますが、さすがこの分野の古典だけあって、文章の一節一節が含蓄深いです。

別ブログに次のような記事を書きました。

ノーバート・ウィーナーが『サイバネティクス』において初めに言及するのは、システムにとっての情報とは何かということです。

それは、システムの次の振る舞いを決めるもので、そのためには、神経系の中枢抑制の仕組みに見られるように、過剰な刺激や無秩序な信号伝達を防ぎ、情報の選択的な処理を助けるものでなければいけません。

その意味で、例えば図書館に並んだ何百万冊の本の内容という意味での情報とは、異なる定義や意義を持つものです。

大変興味深いです。

もしかしたら、机上の学問と実践知との違いにも通じるものかも知れませんね。

とにかく多くのことを知っている人が必ずしも、優れた実践者ではないという我々の経験知に対応する知見に思えます。

中枢神経の「抑制」機構として表現される情報

今の僕みたいに司法試験の勉強をしていると、知るべきことを知っていないことの恐怖や不安を払拭するのがすごく難しいです。

というか、不可能かもしれません。

ただ、システムの振る舞いにおける情報という観点で見れば、「情報」とはノイズが少ないことであって、次のシステムの振る舞いを適切かつ効率的に決定しうるものだということに気付かされます。

こういった観点からの知識の取捨選択・構造化も忘れないようにしたいです。

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