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授業論の先にあるもの。「問う」ことで思考力は高まる1

 突然ですが、私は教員として、学校に来てくれている子どもたちみんなに、一定以上の学力をつけてあげたいと思っています。
 そして、それが私たちの責任であるとも思っています。
 

 私は子どもたちが勉強から心が離れてしまう原因の一つに「勉強が分からない。」ということがあると思っています。 
 その証拠に、「ある程度勉強が分かる。」という人は、勉強から離脱しないで済むのではないでしょうか。


 言うまでもなく、学校生活の大半は授業です。その授業が「勉強が分からない」という理由でつまらないということは、学校のほとんどがつまらないということになります。つまらないことを我慢して取り組むのは、それでそれで意味のあることだとは思いますが、学校生活は楽しい思い出であってほしいというのが私の願いです。
 

 そんなとき私は、石田勝紀さんの『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」になる10のマジックワード』という本に出会いました。たくさんの本と出会った中でも、すごく学びの多かった本です。
 

 私なりに要約しながら、自分の解釈(感想?)も書いていこうと思います。
 

今日の要点


・考える力を高めるには「問い」を投げかけよう
・マジックワードを使って、問題発見力を高めよう

 
 

 大前提として、「人は問われることによって考えるようになる」ということが書かれています。
 考える習慣がつくと、授業のときだけでなく、日常のあらゆることから学ぶことができるようになっていくという話です。
 

 確かに、賢い子はある教科で学んだことを別の場面で生かすことに長けていますよね。
 


 では、そういうふうになるためにどうすればよいか?筆者は次のように問うことで考える脳ができるそうです。それが10のマジックワードです。
 

 今回は【疑問をもたせる】ための3つのマジックワードを紹介します。
 
「なぜだろう?」・・・原因分析力をつくる
 
「どう思う?」 ・・・自己表現力をつくる
 
「どうしたらいい?」・・・問題解決力をつくる
 
 
 私たちはほとんど疑問を抱かずに生活していますよね。筆者が述べるには、脳の構造の問題があるようです。
 
 



脳は「見たいものしか見ないし、聞きたいものしか聞かない」という特徴を持っており、日常生活において、興味関心がある情報しか入ってこないという性質があるのです。
  

石田勝紀『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?」


 このことから考えると、私たちはこれらのマジックワードを日々、意識的に使っていく必要がありますよね。
 子どもたちに問うことももちろんですが、自分自身に問うようにすると、自分自身の問題発見能力も高まるでしょう。
 


保育園児のわが子に問いました。
 

私「じゃがりこ好き?」
子「うん。」
私「なぜじゃがりこが好きなの?」
子「あたしね・・・もともとジャガイモが好きなの。だからポテトチップスも好きなの。」

 
 


 なるほど、保育園児とはいえ、苦し紛れに何とか理由を考えて話してくれるものだと実感しました。どんどん問いを発していこうと思いました。
 
 
いかがだったでしょうか?
 いろいろな授業の方法論などがあふれています。私は、若手時代に教師のしゃべりすぎについてよく指導されました。しかし、子どもたちが「考える」授業ということを念頭に置いたとき、これらの問いをどんどん発していくような授業が大事だと感じました。
 

「なぜ、○○と思った?(書いた?)」

「○○さんの言ったことについてどう思う?」

「○○を解くにはどうしたらいい?」
 


何かの型にこだわるのではなく、上のようにシンプルに「教師が問いの言葉をたくさん発していく授業」を構想すれば、「子どもが考える授業」が作れそうです。
 今回の記事が、わずか1ミリでもあなたの助けになっていればうれしいです。
 

それでは、今回も私の大好きな寅さんのせりふでさようなら。
 

「夢なんて見てないでぐっすり眠りましょう!」
 

今日のまとめ


・考える力を高めるには「問い」を投げかけよう
・マジックワードを使って、問題発見力を高めよう

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