いつか喫茶店のマスターになれると思っていた 〜note始めます〜

学生時代は吉祥寺で1人暮らしをしながら喫茶店通いをし、気に入ったお店の珈琲豆を購入して自宅でコーヒーを淹れるのが好きだった。喫茶店のマスターがコーヒーを淹れる姿に憧れ、お店のインテリアや店内に流れる音楽、そこに集う人々の楽しそうな姿に陶酔していた。
そして、自分もいつか喫茶店のマスターになって、お店に訪れた人々を楽しませたり、そこに集う仲間たちを繋げたりする場所を作ってみたいと思っていた・・・

そんなことを思っていても、現実には大学を卒業したらサラリーマンになるのが常道。
僕もその流れに乗って当たり前のように就職し、遅くまで残業しながら商品を開発し、それが世の中に出ることを、それなりに楽みながら20年以上、会社人をしている。

とはいえ、喫茶店のマスターになる夢を完全に忘れた訳では無く、プライベートでは珈琲焙煎者養成講座に通ってインストラクターの証書をいただいたり、一緒に学んだ仲間が喫茶店を開業するのをちょっと羨ましく見ていたり。。。

そんな思いを珈琲焙煎の師匠に相談したら、「サラリーマンとして働いていて、奥さんと子どももいるのに、それを辞めてまで収入が確約されない喫茶店を始めることは勧められない。そんなに好きなら、週末にこの講座を手伝ったり、趣味で焙煎をすれば良いのでは?」と言われ、開業を目指す方にコヒーの焙煎や抽出のイロハを教えたり、自宅に焙煎機を設置して週末に焙煎するのが趣味となった。

玄関土間に焙煎機(煎っ太郎)を設置

子供が生まれてからは、週末を自宅で過ごすことが多くなったので、講座で教える機会はほとんどなくなってしまったが、自宅の玄関土間での自家焙煎は、もう10年以上続いている。
自宅に友人を招いてコーヒーを淹れることでマスター気分を味わったり、近所のイベントでコーヒーを提供したり、自宅でコーヒーセミナーをしたり、プロにならなくてもコーヒーを通じて同じ空間を楽しむことってできるんだ!ということも、だんだんわかってきた。

一方で会社の仕事と趣味の珈琲焙煎の接点は全く無く、会社人としての成長と趣味人としての成長はバラバラであると、ずっと思ってきた。

ところが、昨年から、会社の風土改革にメンバーとして参加したことをきっかけに会社で趣味のコーヒーのことを話ししたところ、「その趣味を社内のラジオ番組で語ってみたら?」とか、「この会社で働きながら珈琲焙煎を楽しんでいる姿を発信することは良いことだと思う」と言ってもらえたことで何か接点のようなものが見えて来た。
そして趣味を通じて仲良くなった会社の仲間は、タテヨコナナメの部門や組織の壁を超えて強く繋がることになり、これまで仕事だけの関係性では、なかなか出来なかった職場を超えたコラボレーションが生まれ始めている。
そして、そこから生まれた発想とコラボレーションでオフィス内にこれまでに無かった新しい「場」ができあがった。

まだ見新しいからかもしれないけど、そこにはいろんな人が集い、偶然の出会いが発生し、自然と打ち解けてコラボレーションが生まれている。
・・・これって僕が喫茶店を作ってマスターになってやりたかったことでは??なんて感じてしまったり。

いつかサラリーマンの僕がオフィス内にある「場」で、喫茶店のマスターとしてコーヒーを淹れる。そんな夢の叶え方もあるかな、なんて思い新しい年度の初日、noteを始めてみました。

#思い込みが変わったこと


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