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テーブルトーク

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気づきや、発見。伝えたいことを、あえて「対話篇」にして書くマガジンです。 結論ありきでかくブログ形式も良いのですが、自分にとって一番腹落ちするのが対話という形。この書き方を習熟…
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善の研究とテレビ

場所はいつものランドリーカフェで始まる。 朝、コーヒーを片手に友人の谷田に会う。目的は世間話だ。職場ではどうしても仕事中心の話に終始してしまう。必要にせまられた会話から少し離れ、気の置けない友と関心向くまま話し合う。 月に一度あるこの機会を、私は何よりも大切にしている。 今回のテーマは「善の研究」西田幾多郎が100年以上前に著した哲学書である。 ・・・ 「この本、、、難しすぎるよ。おすすめと言われたけれど、僕は8割がた何を言ってるかわからない。よく薦めてきたきたもんだ

コミュニケーションのレッスン〜自意識とつきあう

会議の席、20人ほどの会議はZoomを使ってもっぱらWEB会議になって久しい。私の発表は次の次だ。 『彼の発表が終わったら、次はあの支店のヒトの発表だな・・・』 『その発表が終わったら、その次は私の番だな・・・。うわ緊張してきた。』 『話す内容は?うん、この資料だ、内容説明できる?あれ、そもそもこの話って1から10まで話す必要あるんだっけ?』 これを考えている間、今の発表の内容はなに1つ頭に入ってこない。声は聞けども、意識は自分に向いている。檻に入っているような気分に

1日の大半が作品作りから工場作業になってしまった

場所はいつもの居酒屋。 私の前には同僚の菅野(すがの)がいる。お互いに酒に目がないので、仕事帰りの一杯は格別だ。 その菅野が目の前のハイボールに焦点を合わせながら愚痴を始める。 「困ったもんだ。」 「何が?」 私が聞くと、彼は額に手を当てながら、のどを鳴らす。警報ブザーの物まねかな? 「もの覚えが悪い。先月から担当の仕事を引き渡しているんだけど、彼らがなかなか覚えてくれない。使うのはいつもの売上データだけなのに。 データの加工といったって、Excelを知っていれば数分