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僕の音楽体験 vol.1 ビバルディ 四季

備忘録としての自分が触れて影響を受けてきた音楽を綴っていきます。(順番は年代順ではありません)

僕と音楽との出会いは幼少の頃より始まります。
でも強烈に音楽を人生の一部として意識して行くきっかけとなったのは、小学3年生の頃、家族で京都に旅行に行った時の事(当時は大阪府吹田市に住んでいました)。
名曲喫茶なるものに家族で入りました。
もちろんそんな所に入ったのも初めてで、喫茶店すらろくに行ったこともなかったかもしれません。外食といえば、せいぜいデパートの最上階のレストランでお子様ランチを食べることぐらいでしょうか(日の丸の旗が立っているのがとても嬉しかった)。

その喫茶店の名前は忘れてしまいましたが、入ると薄暗い店内に見たこともない大きなスピーカー。そこで少し大きめに流れるクラシック音楽。
注文して運ばれてきた何処か遠いヨーロッパのティーカップに注がれた香り高い紅茶たち。
その雰囲気に完全に魅了されてしまいました。

帰宅してからもその雰囲気が忘れられなくて、翌日に急いでレコード屋さんに行って貯めていたお小遣いでビバルディの四季のカセットテープを購入しました。

何故、四季だったのかは忘れてしまいました。ピアノを少しは習ったことはあったものの、大した音楽の知識もなく、もちろん作曲家が誰が誰とも区別もつきません。おそらくレコード屋さんで勧められたものを買ったのかもしれません。でも、その曲はまさに僕の求めていた名曲喫茶感が満載の香り高い紅茶の響きでした。

僕の部屋の照明を家にある白熱球のスタンドを集めて蛍光灯を消して、出来るだけ間接照明にして薄暗くコーディネイト。そして、うちにあったリプトンの紅茶をティーポッドで入れて、なんとくおしゃれなティーカップにそれを注ぎ、買ってきたビバルディのカセットテープをかけて、家族を部屋に招待しました。
「ようこそ、名曲喫茶【陽介の部屋】へ」
こんなことに付き合ってくれた家族には感謝です。

薄暗い中、みんなできくビバルディ。
聴いて行くうちに、音楽が語りかけてくるような気がしてきました。
いつの間にか紅茶の事や名曲喫茶のことは忘れて
音楽そのものが持つ魅力に気づき始めました。
まるで身体中を音楽という電流が流れて痺れるような感覚。
時空を超えて、遠いヨーロッパから人々を金縛りにした響き。
それからというもの、貪るようにしてクラシック音楽を探しました。
今思うとかなりの「マセガキ」というところでしょうか。

まさかジャンルは違うとはいえ音楽を演奏することが生業となるとはこのころは夢にも思っていませんでした(おそらく家族、親戚の誰も)。

https://music.apple.com/jp/album/vivaldi-four-seasons/1452639835


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