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施設を探している方へ        ロングショートステイという裏技を紹介します

皆さん、こんにちは。老人ホーム紹介業をしていますライトです。私は今までに在宅介護、施設介護の従事者として、またケアマネとして3000人以上の介護相談を受けて来ました。その経験を元にあまり知られていないが、こういう介護保険の使い方もありますよっていう内容を順に記事にしていこうと思います。

今日は私の経歴の中でも最も長く関わったショートステイのお得な使い方をご紹介します。

1回では紹介しきれないので2回に分けて記事にしたいと思います。

どういう人に役に立つ情報か

施設入所をしたい、させたいが費用的に民間の施設に入れるだけの経済的な余裕が無い方。また特養に入らせたいが待機者が多く、なかなか特養に入れない方。

ショートステイとは何か

そもそもショートステイが何かを簡単に説明します。ショートステイは正確には短期入所生活介護と言います。在宅介護の分類に入りますが一泊二日以上の期間、施設で寝泊まりしながら介護を受けることが出来ます。

ほとんどのショートステイは特別養護老人ホーム(以下、特養)に併設されていることが多いですがこの10年ほどで単独でショートステイ事業をしているところも増えました。老人保健施設(以下、老健)にもショートステイはありますが、こちらは正式名称は「短期入所療養介護」といいます。一部、診療所や病院にもあるとのことですが私は老健でしか見たことがありません。

老健には理学療法士などのリハビリ専門職がいて個別にリハビリをしてくれます。ここではあまりその違い等についての詳細は省略します。
ざっくり言えば、それほど違いはないと思っていただいて問題ありません。

ですが、今回テーマにしているロングショートステイについては、あくまえも「短期入所者生活介護」のことを扱っていますので、ご了承ください。

ショートステイの利用期間について

さて入所期間ですが一泊二日以上可能と書きましたがいつまで利用出来るかを知っている人は実はあまり多くありません。ケアマネジャーでもあまりショートステイを使ったことが無い方は詳しく知らないという人もいます。

介護保険の制度上、建前として利用期間については要介護認定期間の半分とされています。

2年の認定期間であれば介護保険の単位数が使える限りは最大1年間は利用できます。3年であれば1年半です。

ということは連続で1年半利用することも理論上可能です。

ただし、以下の点で注意が必要です。

  1.  受け入れてくれる施設が連続の利用(31日を超える長期利用)を認めてくれている場合のみ。最大でも30日までしか利用を認めてくれない施設も少なくない。

  2.  31日目の一日間は介護保険は利用できず必ず保険外適用(要は自費対応)をしなければならない。32日目からは1日目として再カウントして30日は保険適用が可能(単位数が足りない場合は別)。自費対応は施設によって差があるが一日1万~1.5万円と思っておけば概ねOK。

  3.  認定期間の半分を超える場合は自治体に「認定有効期間の半数を超える短期入所サービス利用の届出書」という書類を提出しなければならない。

どの説明も一般の方には、非常にわかりずらいものと思います。
まあ、ここで大事なのは3の認定期間の半数を超える場合は…という点です。

要は、自治体が認めたら「ルールをちょっと曲げて、長くショートステイを利用することも認めちゃいますよ。」ってことです。

ここがミソな訳です。

そもそも「ロングショートステイ」って言葉がおかしいですよね・・・

ロングなのかショートなのかはっきりしろよ!と、突っ込みたくなるネーミング・・・。これは公的なネーミングでも何でもありません。通称というか、業界で「ロングショート」なんて言い方で読んでいるだけです。

でもこの言葉が表すように、ショートステイなのに長期で利用することが可能であるということです。しかも認定期間の半分ということになっているがやむを得ない事情で自治体が認めたらその期間を超えても利用し続けられるのです。

許可の基準については自治体の判断(詳しくは自治体の介護保険担当の課に尋ねてみてください)によります。例えば、経済的な理由で特養以外の施設に入ることができないため、ショートステイを利用しているが申し込みをして特養入所を待機しているが入所出来ずに困っている。などです。

いや、そんな理由で認められたら、ほとんど誰でもいけるでしょ?と思うかもしれません。そうなんです。自治体次第のところもあるので何とも言えませんが、この理由で通ればショートステイは基本的に特養に入れるまで利用できることになります。

自治体によっては、ひょっとしたら何か所の特養に申し込んでいるかとか、どこの特養に具体的に申し込んでいるのかとか確認してくることもあるかもしれません。

なので、本当に特養入所の申し込みをしておく必要はあるかと思います。
(特養は申し込んだら絶対に入らないといけないものではないので、面倒でも一か所以上の特養に申し込んでおくことをお勧めします)

ただし、昔は違いましたが現在は要介護度3以上の方しか原則的には特養に申し込むことが出来ません。

自治体の判断によりますので電話で長期のショートステイを〇〇の理由で使いたいが可能かと問い合わせしてみてください。OKとのことであれば、失礼かもしれませんが担当者のお名前を確認して控え、ケアマネにその旨を伝えておけば良いと思います。

ロングショートを利用する最大のメリット

さて、ロングショートステイがなぜ裏技なのかということですが、そもそもショートステイを長期で利用することができると知っている利用者、家族、ケアマネが少ないということです。

知る人ぞ知る仕組みだから、知っている人だけが使えます。

そして、ロングショートステイの最大のメリットは利用料が他の施設と比較して安い!ということです。
特養、老健にしか使うことができない「介護保険負担限度額認定証」という長ったらしい名前の保険証のような物が、非課税世帯の方には利用できるのです。

これを利用できますと「食費」と「居住費(お部屋代)」を自治体が減免してくれるのです。ちなみに当然ですが、特養、老健以外の施設では利用できません。サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、グループホームなどでは使えません。

介護保険電度額認定証を手に入れる方法として「世帯分離をしてお得に介護保険を利用しよう」という記事に書きましたので、こちらも参考にしてください。介護保険限度額認定証が今の状態だと取れない課税世帯の高齢者も場合によってはゲットできるかもしれません。

ほかにも実はメリットはあるのですが、それはまたの機会に記事にしたいと思います。

お疲れ様です。ここまで、長い記事を読んでくださりありがとうございました。

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