Illustrator 「文字サイズを変えずに、その他の部分を全て拡大縮小する」 スクリプト
ときどき書籍やチラシのデザインで、文字サイズは現在のまま画像のみ拡大縮小したいということがあるかと思います。
このスクリプトはそんなご要望にお応えします。
◆ スクリプトの概要
拡大縮小したい部分を文字も含めて選択
↓
スクリプトを実行
↓
拡大縮小率を入力
↓
画像部分は入力した数値で拡大縮小
文字部分はスクリプトを実行する前のサイズを維持したまま
◆ 手作業で画像部分のみ拡大縮小しようとすると意外と手間がかかる
「そんなのスクリプトを使わなくても、画像部分のみ拡大縮小すればいいじゃないか?」と思われるかもしれませんが、それだと後で文字を正しい位置に移動させる必要があります。
目視で移動させることがほとんどだと思いますが、これが意外と手間がかかるんです……
◆ 計算上は文字は正しい位置にある
このスクリプトの仕組みは、文字も含めた全選択部分を拡大縮小してから、文字部分のみ元の大きさに戻しています。
だから計算上は文字は正しい位置にあります。
ただスクリプトが文字を元のサイズに戻す段階で、その文字に設定されていた段落揃えの位置によって多少見え方が前後します。
その場合は手作業で修正するしかありません。
(ほんの少しカーソルキーのタイピングで移動できる範囲です)
◆ 3種類のスクリプトを同梱
1)拡大縮小率を%(パーセント)で指定するスクリプト
(文字サイズはそのままで画像のみ拡大縮小_%.jsx)
2)拡大縮小を幅(mm)と高さ(mm)で指定するスクリプト
(文字サイズはそのままで画像のみ拡大縮小_mm.jsx)
3)拡大縮小を「元のサイズ(mm)」と「修正後のサイズ(mm)」で指定するスクリプト
(文字サイズはそのままで画像のみ拡大縮小_サイズ入力.jsx)
2)のスクリプトは、実行すると現在の「幅」と「高さ」が入力されたダイアログが現れます。「幅」か「高さ」か、どちらか一方のみ希望の数値に変更してください。
どちらか一方が入力されると、等倍専用になっていますので、残りの一方は自動的に計算されます(「幅」と「高さ」両方に入力すると、処理がキャンセルされて何も起こりません)
3)のスクリプトは、実行すると「元のサイズ」と「修正後のサイズ」の入力促すダイアログが現れます。画像全体の横幅でも縦幅でも、または画像の一部分でもかまいません。「元のサイズ(現在のサイズ)」と「修正後のサイズ(拡大縮小後の希望サイズ)」をmmで入力してください。
いずれのスクリプトも
「拡大縮小の原点指定(左・中・右 & 上・中・下)」
「線幅と効果を拡大縮小」
を任意で選択できます。
◆ 注意点
文字部分がグループ化されていると正しく動作しません。その場合は一度グループ化を解除してからスクリプトを実行させてください(画像部分のみのグループ化は大丈夫です)
文字に「文字スタイル」や「段落スタイル」が設定されていた場合、スクリプト実行後、文字スタイルパネルや段落スタイルパネルにオーバーライド(+マーク)が付きます。そのままにしておいても問題はありませんが、気になる場合はパネルオプションから「文字スタイルの再定義」や「段落スタイルの再定義」を実行すると+マークは消えます。
このスクリプトをアクションパネルに登録して実行すると、画像によっては正しく拡大縮小されない場合があります。メニューから実行すると正しく拡大縮小されますので、Illustratorのバグと思われます。
◆ ダウンロードはこちらから
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