日曜の夜の嫌なドキドキ感(と日記)

日曜の夜が嫌いだ。

明日からの仕事が本当に憂鬱なんだ。

だけど、具体的にどんな仕事が嫌って、わかってるわけじゃないんだよな。

本当になんとなく嫌なんだ。

月曜の朝を迎えたら迎えたで、なんとか出社して、意外と大した事件も起こらずに一日を終えることのほうが多いんだ。(もちろん普通にヤらかして叱られ＆残業というコンボの日もある)

でも、嫌なんだ。休日が終わるのが。週末っていう安心感を失うのが。

なにか重大なミスをしていてこの土日を経て取り返しがつかないことになってるんじゃないかとか、なにか大きなタスクを見逃しているとか、そういう嫌な想像をしてしまうんだ。

だけど、詳細に想像したくないんだ。

だって、せっかくの休日なんだぜ？

仕事のことなんて考えたくない。だから明日の会議やタスクをまとめたり、思い出したりなんかしない。

だから日曜の夜の不安は、解決するわけないんだ。だってその不安と真剣に向き合うことから逃げてるからね。

結局漠然とした不安だけが残るんだよな。

「この週末、なにか生産的なことしたっけ？できたっけ？」

そして21:00をまわると決まって、こんなこと考えるんだ。

大抵の土日、僕は生産的なことなんかできてないんだ。ただ体力と精神の回復に努めてるだけなんだ。

今日(6月9日の日曜日)の僕は、HUNTER×HUNTERのキメラアント編を読み返して終わった。

読み直すたびに違う感動がある。メルエムとコムギは、最期に「自分が何のために生まれたのか」理解して死ぬことができたけれど、僕はいったい何のために生まれてきたんだろう、とかそういうこと考えてたらいつの間にか太陽が沈みかけていた。

外に出ないとな、と思ってスーパーに行った。そら豆が安かったから買った。あと、ビールとカツオのお刺身とトマトジュース。

帰って、そら豆を茹でて、ビールと一緒に塩で食べた。会長選挙編を読みながら食べたけど、うまく集中できなかった。
たぶん、キメラアント編の咀嚼がまだ終わってなかったんだ。
もう少しネテロ会長やカイトや、ゴン、キルア、そして蟻たちのことを考えて、自分の中で一つの解釈として落ち着けたかった。もう読むの5回目くらいなのにね。

ビールが空いたので、ハイボールに切り替えて、カツオの刺身と一緒に食べた。その間、アマプラで『あたしンち』をみた。
これくらいがいい。
これくらい考えなくて済んで、だけどちょっと明るくなれるくらいのものがちょうどいい。HUNTER×HUNTERみたいに、あまりシリアスな展開のストーリーって僕一気に読めないんだ。めちゃくちゃ面白いんだけど、少し整理の時間が必要なんだ。

あ、もちろん、あたしンちも面白かった。ユズヒコが、冬将軍と戦う回だった。冬の校庭、ユズヒコが、寒さで全身に力が入ってることに気付いて、ふと試しに身体の力を抜いてみる。と、吹く風のあまりの寒さに耐えられず、寒いときに身体に力に力が入るのは、寒さを耐えるのに必要なことなんだと気づく回だ。

うーん、あたしンちって、こういう日常のどうでもいいような思考を拾い上げるのが、天才的にうまいよなあ。

とか思ってたらカツオも食べ切ってしまった。
僕はカツオは刺身が好きだ。たたきも美味しいと思うけど、刺身のほうがみずみずしくて、好きだ。ポン酢じゃなくて、醤油でたべるほうがお酒に会う気がする。

ハイボールをおかわりする。一緒にチーカマも取り出す。チーカマは安くていいつまみになるから常備している。

ハイボールに使うウイスキー、今はティーチャーズにしてる。700㎜で1,000円ちょっとくらいなのに、なかなかうまい。スモーキーだけど滑らかで、花山薫の好きなワイルドターキーより飲みやすくて、好きだ。

個人的に1,000円台という価格帯だと、ハイボールにして一番美味しいウイスキーだと思う。煙いのが苦手な人にはお勧めしないけど。

チーカマとハイボールも食べ飲み終わり、最後に〆としてトマトリゾットを作る。

トマトジュースにコンソメをいれて、解凍したお米を入れる。
冷蔵庫に残ってた玉ねぎやらベーコンやらを刻んで入れる。
塩コショウで味を整えて(このときちょっと薄めにする)、溶き卵を入れて、粉チーズも加えたら出来上がりだ。最後に粉チーズを入れるので、味付けはちょっと薄めのほうがいい。といっても、僕は濃い味のほうが好きなので、一般的な感覚からしたら、それでも塩っ辛いのだと思う。

いいのだ、僕は東北出身の田舎者なのだ。いくら東京に出ても、東北の寒い冬を越すには、塩をうんと使って、食材を長持ちさせるほかないのだ。TOKYOのひ弱な環境に生きる貧弱な腎臓とは、そもそも作りが違うのだ。

リゾットもなかなかうまくできた。料理とお酒は、数少ない趣味の一つだ。人生を救われている。ただ、趣味に「お酒」と書くのはよしている。

お酒も3杯。いい気分だ。本当はもっと飲みたいけれど、酔っているときの僕は、4杯飲むと数が悪いからという意味不明な理由で結局5杯飲む。ということがわかっているので今日は3杯でやめた。

明日は仕事だしね。

あーそして憂鬱な時間がやってくる。

早く寝よう。そして明日に備えよう。大嫌いな日曜の夜をさっさと終わらせてしまおう。ベッドに入って、メルエムの生涯のことでも考えよう。

きっと今、日曜の夜に同じこと思ってる人がいるはずだ。
きっと、それだけが、ちょっと安心する、日曜の夜の好きなところだ。