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「サイコーっすね!マネジメント」最強仮説

企業に勤める人は各々優秀であるのに、組織判断として出来上がったサービスやキャンペーン施策が極めてイケてない(ことが多い)ことってよくありませんか?

名著「人を伸ばす力」には、こんな話がでてきます。

トップが「創造的であれ!」と部長達に指示すると、「創造的であることを管理する」ため、結果として、部下たちは部長たちの顔色を伺った施策しか出なくなり、創造的でなくなる。

部長達の気持ち、めっちゃ分かります。創造的であれというコマンドを受けた以上、創造的な施策を打ち出す義務を感じちゃうわけですよね。よくありがちなやり方は、「創造的な施策を出してねー、なんでもいいよー」と施策を募集しながら、「これは実現性に乏しいねー」と実現性の尺度で切って行っちゃうやり方です。こうなると、部下としては、どうせ提案しても受け入れられないとなって、最初から顔色みた案しか出なくなる。

って、かくいう僕も、酷いことしてました。僕の視点で、創造的っぽいものを求めて100本ノックさせてたんです。僕自身の資質として、無限にエネルギーが湧いてくる達成欲という資質があり、それを相手にも求めてましたから余計にタチが悪かった。俺の基準で創造的なものだしてこいよと。結局、部下の子は辞めちゃって、そこで考えたんですよね、俺は何してたんだろうなぁと。

ToDoを管理するのではなく、感情を管理する

まず、どう仕事をやるか(How)のお作法はあります。僕の具体的に言えば、サービス要件を詳細検討するスキル、キャンペーンを設計するスキルは誰もが持ってるわけではないんですよね。

が、サービスや施策がつまらなくなる瞬間って、殆どの場合、Howの能力不足ではないです。何故やるのか(Why)+何をやるのか(What)といった、Howよりも目的寄りの部分が、組織の上位層の人に説明するうちに、継ぎ足し継ぎ足しされ、内容が保守的になっていくことで起きる現象です。

じゃあ、上記のことが起きないようにするにはどうしたらよいか?
「こんなサービスにしようと思ってるんですけど…」と相談されたら、「サイコ-だね!」って最大限賞賛することです。以上です。

ただ、注意点があって、相手がご機嫌取りになってそうだなーと思ったら、「本当に、君がそう思ってるの?」と笑いながら突っ込みますけどね。とにかく、承認されてるんだと思うことが何より重要だと思います。

そもそも、
(1)自発的に動いているときが、もっとも、能力が発揮される
(2)よっぽどの天才を除けば、どの人間も、能力的には大差ない
という前提に立てば、一番その問題に取り組んでるやつが自分が良いと思うものを後押ししてあげるのが一番クオリティが高いはずなんすよね。

このマネジメントを導入してから、派遣の方も、契約の方も、「1ユーザとしての意見」をガンガン言うようになったし、おしゃべりも増えたと思います。管理職って何を管理すべきか?についての僕の回答は「To Do」ではなく「感情」だろうということですね。

ストレングスファインダー的なまとめをすると、達成欲ドリブンでマネジメントしてたのを、自己確信(サイコーって俺が言うだからサイコーだよ!って背中を押す)+個別化(なるほど、そういう考えもあるねーと承認する)ドリブンでマネジメントし始めたってことです。



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