睡眠の質や時間の計測方法
はじめに
睡眠の質や時間を計る機械は、多数開発されています。
睡眠時無呼吸症候群、中枢性過眠症(ナルコレプシー)、レム睡眠行動障害などの診断には、睡眠ポリグラフ検査(PSG)が用いられています。
診断のために使用されており、最も睡眠測定において信頼性が高い機器になります。
しかし、技術の進歩があり、簡易的なデバイスや質問紙でも睡眠の状態を把握できるようになってきました。
本記事では、どんな機器や質問紙があるかをみていきます。
機器を利用した測定
①腕時計型
一般的には、スマートウォッチを呼ばれています。
装着しておけば、基本的に自動で睡眠データを測定してくれます。機能をオンにする必要はありません。装着さえしておけば、寝落ちしてしまっても安心です。
価格は、4000円程度~数万円のものまで様々です。
②マット型
マットレスの下に敷くことで睡眠データを測定できるのがマット型です。
睡眠サイクル分析、睡眠の質、心拍数、いびき、呼吸の乱れを検出できます。
睡眠中の呼吸の乱れの測定ができるのは、他にないメリットです。
カンタンなワンタイム設定で、Wi-Fi経由でHealth Mateアプリに自動的に同期します。
価格は、13000円程度で高価になります。
③据え置き型
枕元に置くだけで、睡眠データを計測できるのが据え置き型です。寝返りなどの寝具の動きから、就寝時間、睡眠時間、起床時間を測定しています。
身体に密着しないため、眠りを阻害しないメリットはありますが、深い睡眠や浅い睡眠などの質を測定できないデメリットもあります。
価格は、3000円程度で、他の機器を比べると安価で購入できます。
睡眠測定機器を購入する際の注意点
・睡眠の質が測定できるか
睡眠時間を測定できても、深い睡眠と浅い睡眠の割合を把握できないもの
もあります。深い睡眠の量が疲労回復に影響するため、測定できるものが
よいと思います。
・自動測定できるか
多くの製品は、睡眠を自動で測定できると思います。就寝と起床時に手動
で管理しないといけない場合は、測定が面倒になってしまいます。自動測
定できるものがよいと思います。
私が使っている睡眠測定機器とアプリ
私は、アップルウォッチを愛用しています。
ちなみに、autosleepというアプリで睡眠の測定をしています。
正確に測れている時もあれば、正確でない時もあります。
起きた記憶がないのに、起きていることになっていることもあります。
しかし、睡眠の質や時間を参考程度に把握するには優れています。
実際に、睡眠をよくするためにマインドフルネスを実施すると、深い睡眠が増えたり、数値として自分の睡眠を把握できる利点があります。
質問紙による測定
①ピッツバーグ睡眠質問票
睡眠障害の評価として広く使用されており、睡眠の質、入眠時間、睡眠時
間、睡眠効率、睡眠困難、睡眠薬の使用、日中覚醒困難の7要素の合計得
点として算出される。
質問紙:http://www.kanen.ncgm.go.jp/study_download/20111202_02_02.pdf
②アテネ不眠尺度
全8問の簡単な質問に、それぞれ4つの選択肢の中から自分の程度に最も合ったものを選択し、各項目に割り当てられた点数の合計点で診断するというものです。
8つの質問には、「寝つき(布団に入ってから眠るまでに必要な時間)はどうでしたか」「全体的な睡眠の質はどうでしたか」などの睡眠そのものについての問いはもちろん、「日中の気分はどうでしたか」「日中の眠気はどうでしたか」などの昼間の調子についての問いも用意されています。
質問紙:http://asakura-dental.com/img/snore/pdf/pdf01.pdf
③エップワース眠気尺度
日中の眠気を主観的眠気を評価する尺度です。
項目数は8項目で、それぞれの項目に対する回答は4段階の選択肢から成り、各項目の回答に対して0から3の点数が与えられます。合計得点が高いほど、眠気が強いと評価されます。
質問紙:http://suimei-kai.com/aozora-seijoekimae-clinic/wp-content/uploads/2020/03/ESS_200301.pdf
睡眠の状態を知り、活用する方法
機器や質問紙をを使い、睡眠状態を把握することがとても重要になります。
今の現状を知り、睡眠の質や時間の低下がみられる場合は、改善する試みをすることが大切です。
具体的には、生活リズムを整えたり、筋トレの時間を夕方にしたり、就寝の2時間前に入浴したり、睡眠改善の方法は様々です。
改善を試みる前後で、睡眠状態を測定することで、自分が行った改善方法がよいかの判断が可能になります。
毎日の睡眠の質、時間の改善が、長期的な健康に繋がります。
病気をせず、いくつになってもやりたいことができる身体を作るために、睡眠は必要です。
まずは、機器や質問紙で現状の睡眠を知っていたただき、睡眠改善のアプローチをできる範囲で行っていただけると嬉しく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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