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漫画の効能

「漫画ばっかり読んでいるんじゃない!」

子どもの頃、親によくそう叱られたものです。

僕は、気づいたら漫画に興味を持つようになっていました。

幼稚園の頃に、四コマ漫画を描いていた記憶があります。
テレビ番組「笑っていいとも!」をパクった、もとい、モチーフにした作品だったような。
当時、漫画本なり漫画雑誌なりを読んでいた記憶はありませんが、漫画の技法を用いた作品を描いていたということは、何らかの形で漫画に触れ、漫画というものを認識していたのでしょう。

漫画の神様といえば、手塚治虫先生。
手塚先生の作品を読んだことはまだなかったはずですが、手塚先生が漫画の神様であることを知っていたらしい幼稚園児の僕は、手塚先生作「ジャングル大帝」の主人公をマスコットキャラクターにした、プロ野球の西武ライオンズのファンになります。
(今でも大ファンです。ライオンズファン歴40年になります)

漫画本を初めて買ってもらったのは、小学一年生の頃だったと記憶しています。
どこかへ電車で遠出する際に、叔母さんに駅の売店で「キン肉マン」の単行本を買ってもらいました。

以来、僕は漫画に夢中になっていきます。

毎週発売される「週刊少年ジャンプ」を、それはそれは楽しみにしていたものです。
「ドラゴンボール」がおもしろすぎて、次の「ジャンプ」が待ち遠しかったです。

「月刊コロコロコミック」も欠かさず読んでいました。
映画原作となる「大長編ドラえもん」に、特にワクワクさせられたものです。

「コロコロ」は中学生になると(親によって無理やり)卒業しましたが、「ジャンプ」は大学生まで毎週読み続けました。

社会人になると、漫画雑誌こそ買わなくなりましたが、特定の作品の単行本を複数、買うようになりました。

そして、現在に至ります。

僕は、漫画を読まない日はありません。
トイレには必ず持っていきますし、テレビをつけながらも手には漫画本を持っています。
晩酌をする時にも漫画は欠かせません。
僕は毎日晩酌をするので、イコール「漫画を読まない日は無い」ということになります。

以前、別のnoteで書かせていただきましたが、僕は国語の成績だけは抜群に良かったのです(他の教科はサッパリでしたが)。
そして、まがりなりにも今は、文章を生業にできています。

その根源は、僕は漫画にあると思っています。

漫画には、フキダシがあります。
そこには、キャラクターのセリフという形で文章が書かれています。

漫画家さんは文章のプロというわけではないので、文章のトレーニングという観点ですと、絵本や小説の方が強いでしょう。
ですが、漫画家さんが文章のプロではないといえども、作品を楽しく読者に読んでもらうために、作中の文章もできるだけ工夫して、伝わる内容にしているはずです。
さらにいうと、そこには文章に長けているであろう、高学歴の編集者さんも存在するため、漫画に書かれている文章は、決してレベルが低いものでは無いと思います。

僕が活字の本を熱心に読むようになったのは、大学生になってからです。
なので、小中高と国語の成績がやたらと良かったのは、「漫画を通じて文章のトレーニングを続けていたから」としか思えないわけです。

「漫画ばっかり読んでいるんじゃない!」

僕は、自分の子どもにも、他のお子さんたちにも、そんなことは絶対に言いません。
漫画こそ、どんどん読んでほしいと思っています。

漫画は、文章のトレーニングに、確実につながります。
将来、小説家さんや脚本家さんを目指す方にもおすすめです。
文章とは関係ありませんが、漫画の構図などは、映画やドラマの監督を目指す方にも有効だと思います。

漫画は悪だ。
そんな考えは、もう古くて錆びついたものです。

漫画、読みましょう!




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