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短編小説たち

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どうせ続かない読みごたえのない短い小説たち
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2021年11月の記事一覧

映画みぞおちにタピオカ

映画みぞおちにタピオカ

<19歳>
一浪して大学に進学した私は、映画サークルで幸田一平と出会った。
好きな映画を聞かれてETと答えたら、私のことをETと呼んできやがったのが1個上の学年だけど同い年の幸田一平だった。居心地が悪すぎた新歓飲み会。逃げるように駆け込んだトイレで、隣の個室に入ってきた酔っ払い男女のセックスが始まり、出られなくなった時私は、東京になんか出てくるんじゃなかった、と思った。全然外に出られないまま私は諦

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ファミレスにて

ファミレスにて

あたしは小学校5年生の時にスダ教に入信した。スダっていうのは当時のクラスメイトで、町の小さな銭湯「湯〜とぴあ」の一人息子で、サッカークラブと野球クラブを兼任していて足がアホみたいに速くてみんなのヒーローだった。あたしはスダのことがちっとも好きではなかったけど、あたし以外のクラスの女子は全員スダのことが好きで、あたしも好きにならざるを得なかった。多分だけどみんなスダが好きっていうのが、5年1組女子の

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このきもちをなつかしく感じてしまう前にアメリの彼氏を深いところに埋めたい

このきもちをなつかしく感じてしまう前にアメリの彼氏を深いところに埋めたい

アメリの逃亡が決定したのは、まだ梅雨が始まったばかりの6月のことだった。
バイト終わりにふらふらと帰宅する途中、アメリが突然電話をしてきて「荷造り手伝って」と言ったのだ。もう夜中の1時だったけどわたしはアメリの言うことは絶対にきくたちなので、そのままふらふらと方向転換し、アメリの住むアパートに向かった。

アメリの部屋は、いつも色んなにおいがする。
チョコレートみたいな甘いにおいと、いろんな化粧品

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