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「のれんバンク」立ち上げ日記03~コンセプト動画作成でプロジェクトへの偏愛を知る~

打ち合わせが終わり、小雨のぱらつく大村湾沿いの国道を車で走り、佐世保へと向かっている。波の少ない内海の水面は、助手席の窓越しに、海と雲と霧との境目もなく、ぼんやりと白く広く光っている。

夏前を目安に、「のれんバンク」のプロトタイプ第一弾に目鼻を付けていかねば。

<まちの味の記憶を人気メニューのレシピとともにアーカイブする「のれんバンク」プロジェクトの概要についてはこちらの記事をどうぞ>

「のれんバンク」への道 ~コンセプト動画制作~


「のれんバンク」プロジェクトでは、アーカイブに協力してくれる飲食店を探すのに平行して、応援してくれる人と出会うための少額でのクラウドファンディングを予定してます。

昨今の、クラウドファンディングでは、動画の役割が大きいらしく、まずは自分のコンセプトを整理する意味でも、動画を作ってみることにした。動画はこちらになります。

コンセプトムービー制作を通して気づく意外とウェットな動機

2分という短尺を想定していたので、自然と自分がこのプロジェクトにおいて何を大事にしているかに向き合うことになった。

レシピの保存というのは、もちろんプロジェクトの中核なのだが、やはり「地域の味の記憶」ともいえる、人々の営みを、時の流れに任せて風化させたくないという気持ちが大きいことに気づく。

地域の人たちで共有してきた、地域に愛された料理。その料理(レシピ)を中心に同心円状に広がる、まちの人々の日々の暮らし。家族や友人たちとの、ささやかな喜怒哀楽の食卓のドラマの愛おしさを、レシピと共に残していきたいとそう感じているようです。

ポール・オースターの「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」という本を、昔に読んだことがあるのだが、この本の事を思い出していました。

ラジオ番組によせられた、たくさんのリスナーの人生のエピソードが、一枚のスナップ写真のように、名手ポール・オースターの手で2、3ページぐらいの短いストーリーとして綴られていく。読後に、じんわりとした感動を覚えた記憶があります。

意外と、ウェットな感情が自分の動機のベースにあるのだなと感じました。

とはいえ、「のれんバンク」として、

①人気メニューレシピのアーカイブ
②店主へのインタビュー
③かつての常連客へのヒアリング
④レシピ提供した店主へのレシピ使用料の還元(まちからの感謝として)

この、4つのポイントをしっかり抑えていきたいので、理性的な頭の使い方もちゃんとしていかねばと思っています。

仲間たちによる動画を見たフィードバック

そんなわけで、それぞれが自分のプロジェクトを進めようとしている、仲間であり友人たちにコンセプト動画の客観的なフィードバックをもらいました。

Nさん

「動画のQualityが高い!質問で始まる導入部、心地よいアコギの演奏など愛が詰まっているように感じました。佐世保のきれいな海をみたくなりました。」
「のれんバンクの企画面白いと思います!最近近所で閉店が相次ぎ、お気に入りの味が食べれなくなり寂しい気持ちになります。是非東京進出してください!」

「今後検討するとよいのは、のれんバンクに秘伝の味を公開したがるかどうか飲食店側の視点だと思います。私が料理人だったら、味は残したいけど、一般公開は慎重になると思います。熟練の職人さんだからこそ出せる味であり、料理経験が浅い人に公開しても同じ味が出せるとは限りません。この辺は、工夫が必要で、重要な視点になると思いました。

Hさん

「ナレーションの声が良かったです。やりたい事も分かりやすく伝えられていて良いなとと思いました!最小限のWebサービスの見た目も気になるなーと思いました。

7さん

「めっちゃいい!!!力作だわ。観やすいし、メッセージもわかる」
「強いて言うなら‥なんだろう、のれんバンクの仕組みを私は知ってるから、『知らない人が見てわかるかどうか』と、サービスの提供アウトプット形態(アプリなのかwebなのかとか)が。今一回観て「あれ、アウトプット何だっけ」ってなったとこかなー

フィードバックの分析

3人のフィードバックで共通しているのが、どのような最終形態、アウトプットになるのかの詳細が知りたいの部分でした。

Nさんが指摘してくれた、一般向けにレシピを公開するのかという点では、あくまでプロ向けのレシピ販売を想定しています。この辺りのルールの説明も必要ですよね。

また、Hさんと、7さんが、指摘している最終アウトプットの描写が足りないという指摘は、まだ、固めきれていない部分なので、動画に盛り込めなかった要素です。ここについては、まさに、これから真剣に掘り下げていく必要のある部分でした。

ウェブサイトなのか、Webアプリなのか、UIは、どういうものを想定しているのか、必要になる技術は何なのか。最初のプロトタイプ作成なので、どういった機能の、どの部分を実装すれば、改善のために必要としているフィードバックをもらえるのか、そうしたことを、考えていく必要があります。

まとめ

さあ、ひとつひとつ整理して、まちの味の記憶のアーカイブを作る「のれんバンク」を前に進めていきます。今後もnoteで進捗を報告していきますので、是非こちらのアカウントをフォローして、一緒にこのおぼつかない旅の、行く末を見守っていただければ幸いです。

生身の人間が書いていることがわかるように、冒頭小説風な生っぽい書き出しになってしまいましたが、最後まで特に回収できませんでした。なぜなら急な仕事が色々入り、この文章などに技巧を凝らして書く時間が無くなってしまったからです…。佐世保には戻ってきたぞ!眠いぞ!!がんばれ!

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