小学生の対面授業とオンライン授業の違い【Aflevering.116】
今日は、対面とオンラインの両方の小学生日本語学習サポートの授業をさせていただきました。対面では1年生、オンラインでは4年生と5年生の授業でした。今日は、対面とオンラインの授業をそれぞれ比較して考えたことをまとめておきたいと思います。
私の中では、子どもの学習意欲や集中力の継続の有無によって、オンライン学習を充実させられるかどうかに大きく影響してくると考えています。
小学低学年は対面が圧倒的に有利
対面では生徒観察が容易です。目の前の子どもたちは、集中している状態なのか、あるいは少し疲れているのかを把握しやすいため、授業の展開をコントロールしやすいです。特に小学校低学年の子どもの場合は、教室という場所に来ることで学習する気持ちに切り替えることができます。また、そもそも集中力の持続が困難な場合もあるので、子どもたちの様子を見ながら授業を進めることができます。
また、学習活動にバラエティも持たせるためにに、子どもたちでクイズを出し合うような学びや、プロジェクトベースの協同学習、工作などの複雑な作業などをする場合は、対面でないとかなり進めるのが私には難しいです。
ある程度目標が見えてきて学習意欲が高まるとオンライン授業も充実する
小学生であっても、学習する目的が明確かどうかでオンライン授業のクオリティも変わってきます。
私がこれまでに担当した中高生のオンライン学習の場合は、大抵は学習する目的がはっきりとしており、むしろオンラインをうまく活用して距離の制限を受けず時間を有効に使うことができていたようです。
小学生の場合は少し工夫が必要ですが、オンラインで授業をする際に、お互いに何のためにこの時間を過ごすのかを明確にすることによって集中しやすい環境や授業展開を組んで、なるべく集中力を保てるようにします。
オンライン授業で困ること
オンラインの授業では、相手の様子を見られるのが体の一部だけになっています。そのため、資料を見ているのかぼーっとしているのか、何か聞きたいことがあってそれを考えているのかなどの、相手の状態を把握するのがとても難しいです。また、オンラインならではの「互いの発言が重なってしまう」事なども、対面に比べるとストレスを感じます。
オンラインのやりにくさを感じて、私は初めて子どもたちの表情や姿勢、体の動きなどの全部を観察して状態を把握していることが分かりました。
オンライン授業でありがたいこと
オンライン授業では、距離と時間の制限を受けない学習スタイルを取ることができるところに魅力があります。
最近では、ありがたいことにオランダ国内でも離れた場所に住んでいる子や、日本やその他の国からオンラインで受講してくれる生徒も増えてきました。新たな生徒たちとの出会いは私にとっても新たな発見があるので、とてもありがたいです。
それぞれの強みを活かして
対面授業であれば、オンラインに比べていろんな活動を選択することができ、むしろ「対面授業の強み」を活かして、プロジェクトベースの協同学習など学習者同士のインタラクションをうまく取り入れていくべきだと考えています。
オンライン授業があるからこそ、改めて対面でしかできないことを考えていくべきなのではないでしょうか。
また、オンライン授業であっても、本来なら対面では出会えなかった子どもたちの学習を支えることができるメリットがあります。その出会いを子どもたちの学習の成果につなげるためにも、授業内容をオンライン用に工夫して組み立てなければなりません。画面を使うからこそ資料をうまく活用したり、対面以上にメリハリを付けておくことなどによって、デメリットをなるべくカバーすることが必要だと思います。
授業をする私も、これまでに「オンライン学習」について書かれた記事を読んだり、生徒たちと小論文のテーマとしてそれについて議論してきました。
私はまだまだオンライン授業は手探りの状態で初心者なので、改めて子どもたちの学習のために私ができる最適な授業方法は何なのかを考えていきたいと思います。そして、オンライン授業で学んだことをさらに対面授業にも活かしていきたいです。
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