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脳のデフォルト・モード・ネットワーク【Aflevering.38】

 日本にいた時、仕事もプライベートもガンガンに予定を詰めすぎていました。
 学生時代の名残と、学校での働き方の癖みたいなものが残っているのかもしれません。
 何かに追われている感覚で、「現在」を大切にできていない状態が続いていました。
 学校現場にいると、夏休みや冬休みに入り授業が休みだったとしても、部活動の付き添いや学年や分掌の業務などが山積みなので、のんびり心も体も休めるという時間はほとんどなかったように思います。

 そんな過密スケジュールな日々が標準になってしまい、もはや空いた時間を見つけると何かをやらなければならない気がして落ち着かないのです。

 しかし、何もすることがないというその「余裕」があるからこそ、心が落ち着き、新しい発想が生まれるということを最近学びました。

 確かに、これまでを思い返してみると、
授業のアイデアが思い浮かぶ時は、意外と違うことをやっている時だったりします。

これは脳の「デフォルト・モード・ネットワーク」と言って、何もしていない時に作用し、脳の回路をアトランダムに結びつけるのだそうです。
 アイデアを出すことに執着している時は、特定の回路だけが動いているため、かえって良いアイデアは浮かんでこないのだそうです。

 つまり、解決したい問題のみに集中していると、なかなか物事が前に進まず、むしろ違うことを考えている時の方が頭の中は整理されるそうです。

 オランダに暮らす人たちの生活を見ていて、その余裕があることが大切だと気づくことができました。

「余裕があるならまだ新しいことできるね」
ではなく、
「余裕があるなら、その余裕を大切にする」
そのことが自分の幸福度アップにつながるようです。

ということで、何でも詰め込み過ぎる癖を直していこうと思います。


<参考文献>
・茂木健一郎『もうイライラしない!怒らない脳 怒る自分、キレる他人に対処する科学的メソッド』(徳間書店、2020)

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