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社会で「やりたいこと」とは何か

こんにちは!23卒のよしのです。

この記事は、

●就活で「やりたいこと」ってどれくらい見つけないといけないの?

●「やりたいこと」が見つからない

●「やりたいこと」って何?

●やりたいことが多すぎて困る

といった「やりたいこと」についての悩みを持っている就活生に向けて、

23卒の私なりの「『社会で』やりたいこと」「社会で実現したいこと」の見つけ方をシェアしたいと思います。

自分自身、ここにかなり悩んだので、自分なりの打開策が誰かの助けになればと思い、書いていきます。
ぜひ皆さんのやりたいことの見つけ方などあれば、コメントなどで教えてください!
巷にあふれる「やりたいこと」論との違い
●この記事は「やりたいこと」に気づく、設定するというところに重きを置いています。
 具体的に言うと、例えば「やりたいこと」を探すための方法論はここでは紹介していません。とりま行動してみる!とか長期インターンに行く!とかですね。他のnoteをご覧ください。ここでは「ではどの業界の長期インターンなら合いそうなのか」「どんな社会になれば住みよいのかな」といった、より上流のことを考えるための個人的施策を書いていきます。
 まだ1回生の方であれば、この記事を参考にして「どんな社会を実現したいか」を考えてから長期インターン先や学生団体を探すなどすると、意義があるかもしれません。
●「社会で」やりたいこと、つまり、「社会にどんな影響を与えたいか」を探す際のことについて書きます。そのため、自分自身の理想のキャリアプランや将来像を明確にする方法を知りたい方には合わないかもしれません。この違いについては後ほど問題点Cで紹介します。


就活において「やりたいこと」を見つけないと無双できないのか

就活になると、急に「あなたのやりたいことは?」「あなたは何がしたいの?」など聞かれることが増えるかと思います。

では、それがきっちり言えないと面接で落ちるのでしょうか。

結論としては、内定をゴールとして考えるなら、それはNOだと思います。

「やりたいこと」を見つけなければ、面接で落ちまくるといったことはない、ということです。

実際OB訪問や座談会を通じて感じましたが、超難関企業に行かれている先輩方を見ていても、「やりたいこと」がはっきりしていて、それを面接で話したから受かったという人はあまりいません。

なぜなら、面接の目的は、その人が自社で活躍してくれるかどうか=自社と就活生のマッチ度が主であり、「やりたいこと」以外で自分の強み、マッチ度がアピールできれば、この目的を達成できると考えるからです。

ただ、2点注意点があります。

1つ目として、入社してから幸せな労働ができるか、納得したキャリアを歩めるかでいえば、この時期に「やりたいこと」を探すこと自体がかなり有意義なものであると感じます。

この理由については、utsuさんが語ってくださっていることに大いに納得なので、ぜひnoteをご覧ください。

もしかするとこの後40年、骨をうずめるかもしれない企業です。また「会社を辞めたい」と言う社会人の方も多いです。「やりたいこと」があれば人間何事も楽しめるでしょうから、この時期に悩みに悩むことは絶対に私たちの人生の糧になると思います。

2つ目に、「やりたいこと」が明確で御社にマッチしている人と、「やりたいこと」はないが御社にマッチしている人、なら、後者の方が強いのではないかとも感じます。

なぜなら、「やりたいこと」がある人はモチベーションが自然と担保されるために、より自主的かつ積極的に、継続的にかつ創造力豊かに業務に携わってくれるのが想像つきやすいからです。

もしかしたら凡庸な兵隊よりも意欲ある個が求められる未来が近いかもしれません。


「やりたいこと」を考えるときに陥りがちなこと

utsuさん曰く、「会社選びは自分のやりたいことを叶える手段でしかない。自分が人生をささげてもいいと思える『人生の目的』を探してみてください。」とのことですが、うまくいかない、、と感じる学生は、きっと私だけではないと思います。

では代表的な問題点を以下に4つ紹介し、それぞれでより深ぼっていけばいいポイントを説明します。

A)(「やりたいこと」に挙げられることがないー自分軸ー)

気分屋で生きてきて、今までの行動に一貫性がない

「部活もサークルも雰囲気が良かったから選んだし、バイトも時給で選んだ」といったタイプの方ですね。

前提として人類みな気分屋だと思うので、このこと自体は問題ではないでしょう。ただ、自分の行動軸がわからない、もしくは目先の利益を追求してきただけに、自己分析は行動の動機の部分をより深ぼっていくのがオススメです。

B)(「やりたいこと」の粒度が粗い)

抽象的すぎる「やりたいこと」しか見つからない

「人々の生活を豊かにしたい」「みんながより生き生きと個性を発揮できる社会を創りたい」「日本を発展させたい」といったタイプの方ですね。

全ての経済活動が上記のことにつながっているために、業界が絞れないのではないでしょうか。その場合は5W1Hに分けて「どんな人々を?」「どうなれば生き生きしてると言えるのか?」など深掘っていくのがオススメです。

C)(「やりたいこと」に挙げられることがないー社会軸ー)

自分がどうなりたいかはわかるが、

「『社会を』こうしたい」みたいなものは出てこない

「すごい人間になりたい」「自分の力が生きる仕事がしたい」「より成長したい」といったタイプの方ですね。

このタイプの方は、今の社会でどう結果を残すか、この社会でどう適応するかについて考えている人が多い印象です。自分に対しての矢印は向いている代わりに、他人や社会をどうしたいかについてはイマイチピンときてないかと思います。この場合は、より未来のことについて考えるのがオススメです。例えば「自分のどこをより伸ばしたいのか」「それによって社会にどんなインパクトが与えられるのか」といった点ですね。

D)(「やりたいこと」に挙げられることがないー納得感の問題ー)

「やってみたいこと」は出てくるが、「やりたいこと」は出てこない

興味があることはやってきたが、社会のために行動したわけではない

「商品企画って面白そうだからやりたい」「人の人生に大きく関わっていきたい」「自分のやりたいことはやってきたが、社会をどうしたいかは考えてきていない」といったようなタイプの方ですね。

この場合は、「それが人生をかけてやりたいことなのか」「そう思う理由は何か」を考えてみてください。もし「面白そう」「楽しそう」以外の答えが出てこなければ、「やりたいこと」ではなく「やってみたいこと」ではないでしょうか。「やりたいこと」だと、こうすべきだといった気持ちが入ってくる場合が多いです。

問題点について考えた後

AからDの点について、より深く考えても「やりたいこと」がはっきり見つからない、しっくりこない、結局別のA-Dの問題点に行きつく場合は、ぜひ以下に記載する3つの方法を試してみてください。


「やりたいこと」を考えるメソッド3つ

ではここから具体的な方法について記載します。

結論として以下3つです。

1、自分のやってきたことを深堀して、志向を探す
2、今まで感じた不満や葛藤を探す
3、政府が出している資料を読み漁る


1、今までやってきたことを深堀して、自分の志向を探す

この方法は、特にA・C・Dの方に適性があるかと思います。まずは自分を知っていくことが必要です。そこで、自分がやってきた事実と、なぜそれをした、もしくはそうしたかを考えていく中で、大切にしていた価値観に触れられるのがこの方法です。

例えば以下のように考えます。

見つけた事実:今まで学校の行事のたびに、その雰囲気についていけてなさそうな子たちに声をかけていた
理由:せっかくの行事、みんなが楽しく過ごせるような場にしたかったから

ここから「社会のだれもが幸せだと感じられるような環境を整えたい」といった志向が感じ取れます。

もう一つ例を挙げます。

事実:塾講師のアルバイトで、比較的優秀な生徒をより伸ばす方が好きだった
理由:優秀な子たちはやる気があり、そのやる気を後押ししたい

ここから「できる人がどんどん力を伸ばしていける環境を目指したい」「誰もが自分のやる気を持てることに注力できるような社会を創りたい」といった志向がうかがえます。


2、今まで感じた不満や感動、抱いた理想を探す

この方法は、A・Cの方に適性があります。ここでは、「やりたいこと」の思考の方向性を少し転換し、

「『社会で』やりたいこと」=「何が正解の社会を作りたいか」

として考えます。そうすることで、自分のことを違う角度からみるのがこの方法です。

まず今までの人生で、人間関係以外で、もっとこうだったらいいのに、と思った経験を探します。そしてその中で一番憤りを感じたものが、「やりたいこと」ではないでしょうか。

例えば
・親族がなくなったときに、どうして何もできなかったのかと自分を責めた
 →「多くの人がより健康的に過ごせる社会を創りたい」 
・ずっと田舎に住んでいてWi-Fiすら不安定だったから、都会に出てきて、アクセスできる情報の多さに感動した
 →「情報が広く行き渡るような社会を創りたい」
  「生活の基本となるものが保証される社会にしたい」

この方法は1と違って、事実ではなく感情ベースで結論が決まるのが特徴です。


3、政府が出している資料を読み漁る

これは主に、Bの方に適性があります。自分の中から「やりたいこと」のエッセンスをつかんだ後それを明確にするためには、inputが必要になります。

その場合、政府や公的機関が発行する資料はとても参考になるでしょう。なぜなら、今私たちがいいと思っていることは、政府が推奨しているもののことが多いからです。多様性の尊重だったり、専門性の獲得など、教育などを通じて、国はなんだかんだ私たちの基礎の考え方の礎に影響を及ぼしています。

そのため、今自分が良いと思っている価値観が本当はどんな未来の展望に基づいて推奨されていることなのか、どういう未来に今向かおうとしているのか、現状どんな社会なのかを知るにしても政府の資料は有用です。

一例を以下に載せておきます。

一見読むのがめんどくさそうですが、読んでみると、ちょっと未来が楽しみになるかもしれません。

society5.0

SDGs

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/SDGs_Action_Plan_2021.pdf

三菱総合研究所「未来社会構想205「誰もが安心して安全に暮らせる社会」

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2020/06/15/1427221_002.pdf

「豊かな未来」とは

https://www.nedo.go.jp/content/100934289.pdf

これらの資料を通じて、今の生活の「次」を意識できれば、より「やりたいこと」が具体的にはっきり見えてくると思います。


注意点 ーきりがない!業界まで絞れない!ー

ここからはややこしい話になります。。。読み飛ばしてもらっても構いません。。話が分かりにくければ、ぜひコメントで教えてください。

実は「やりたいこと」は堂々巡りで考えられます。
例えば ①「個性がはぐくまれる社会を作りたい」
         ↓ なぜなら
    ②「全員が最大のパフォーマンスを発揮できる状態を作りたい」
         ↓ なぜそれがいいか
    ③「日本の競争力・経済力が上げたい」
         ↓ なぜ競争力を上げたいか
    ④「国民の生活を豊かにしたい」
         ↓ なぜ豊かにしたいか
    ⑤「やりたいことに挑戦できるようにしたい」
         ↓ なぜ挑戦できるのがいいか
   ①「挑戦を通して、個性をはぐくむ社会を作りたい」
といった具合です。
このように一つの「やりたいこと」を突き詰めていくと、別の「やりたいこと」の手段となっている場合があります。

こうなると、自分は何がやりたいのかわからなくなりますよね。

ここでは、この堂々巡りの対処法を3つ、紹介しつつ、具体的な業界選択への応用の仕方も書いていきたいと思います。

ただ、堂々巡りすること自体は問題ではありません。なぜなら、①を軸に③でより経済力が上がる企業を選ぶことと、ただ③だけを考えて企業を選ぶ場合なら、確実に選択が変わるからです。それは最後の対処法で説明します。


1,ステージで考える

上記の①から⑤の中で一番直接的に携わりたいステージ、もしくは一番大事だと思うステージを決めるとよいです。

もし自分が人々の個性を伸ばしたいなら、①

もし個性を伸ばすためには経済力こそ一番大切だと思うなら、③

という感じです。

2,4Wで細分化する

それぞれのステージを4Wーwhat, who, when, whereーで考えます。

例えば①「個性をはぐくみたい」であれば

〈whoで細分化〉 例
子供たちの個性をはぐくみたい=教育、自治体、おもちゃメーカー
社会に出た人がより個性を発揮できるようにしたい=人材、アウトドア
老人になっても個性あふれる社会にしたい=ヘルスケア、介護
〈whereで細分化〉かつ〈what(個性とは何か)で細分化〉 例
学校でより個性が出せる設備を整えたい=自治体、IT、教育
会社で休みたいときは休み、仕事するときは集中できる環境を作りたい
=家具、デベロッパー、オフィス空間
もっとなんでもできるショッピングモールを作りたい
=小売業界、デベロッパー

このように細分化するほど業界が絞れたり、「やりたいこと」が明確になります。

ただ「なぜ子供に」「なぜ学校に」といった具体的な根拠が求められるかと思います。絞りすぎると逆にそれが「やりたいこと」ではなくなる場合もあるので、注意が必要です。

cf. howをいれるとややこしくなる話
細分化する際にhowを入れると、業界が急にかなり絞られてしまいます。
例えば「ITで情報に触れる機会を均等にして、個性を求められる社会にしたい」とすると、業界は自然とITになりますし、
「教育を通じて、個性を求められる社会にしたい」とすると、教育業界に絞られます。
逆にhowにこそ思い入れがあれば全くかまいませんが、howではなく、それを通じて実現したいことを重視するなら、howで細分化するのは視野を狭めるかなと思います。
逆に言えばIT業界はそれこそなんでも実現できそうなので、いろんな「やりたいこと」をもった人が受けられるといっても過言ではないかもしれません。

3,逆に絞らない

もし①から⑤のロジックや企業選定がしっかり言えるなら、①から⑤のどれか一つをもとに業界を絞る必要はないかもしれません。

上記で①を軸に③で企業を選ぶ場合なら、

③でこれから儲かる企業の中でも、①で確実に個性が育めるように社会により利益を還元している企業を選べるでしょうし、

③だけで企業を選ぶなら、純粋に売り上げや営業利益率が一番高い企業を選ぶでしょう。

一番大切なステージだけを決めて、後は自由に選んでもいいかもしれません。

(こう思うと、「やりたいこと」ってロジックの詰み方や言葉遊びな部分が大きいですね)



最後に

就活は①自分を②伝える場だと思っているので、

①で「やりたいこと」をはっきり定められたら、

それを20分とかの短い時間で

②いかに伝えるか

という視点も必要だなとは思います。

今は情報がどこからでも手に入るのでたくさんの就活tipsであふれていますが、みなさんにとって就活が、人生を通じての有意義な時間になればいいなと思います。


編集後記
そういえば知り合いの京大生が、長期インターン先が好きすぎて、大学を辞めたことあったなあとふと思い出しました。たまに彼に会いますが、ほんっっっとに楽しそうで、笑顔が顔面にしみついています。
「やりたいこと」をやれてる人って、振り切っていて芯があって魅力的です。私はまだいろんな人の顔が出てきて、自分の人生に振り切れないですが。。
noteは純粋に私のやりたいことなので、ずっと続けていけたらいいなと飽き性ながら思います。
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