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アメジストの魚。

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アメジストの魚のまとめです。 宜しければプロローグからどうぞ。
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#海

アメジストの魚。6-2

アメジストの魚。6-2

―恋は盲目。―
茅尋は私が思っているよりもあっさりとその言葉を肯定した。自分から言った言葉なのに、肯定されたことに対して居場所のない不快感が熱を帯びる。

「ねぇ、茅尋。」

駄目、君だけは。
もう狡い私を捉えてしまったんだから、君だけはちゃんと私を見て。視て。お願い。

「一緒に、」
「嫌だよ。」
茅尋が言葉を遮る。
寄せては返す波の音が僅かな沈黙を作った。

「…まだ何も言ってないじゃん。」

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アメジストの魚。6-1

アメジストの魚。6-1

国道112号線を走る。視線の先には太陽の光に照らされた青がどこまでも広がっていた。
頬を撫でる風は少し痛いくらいで、茅尋の背中の温度に妙に安心感を感じるのはきっと冬の寒さのせいだ。

駐車場にバイクを停めて、近くにあった自販機に百円玉を二枚落とす。ボタンを押すとガコンという音がして、私は二人分の缶飲料を取り出した。プルタブを開けて口に含むとカフェオレのほろ苦さが口に広がって吐き出した息がほわっと白

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