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「教師という安定した仕事」

それにしても、だ。
「なぜ教員という安定した仕事を辞めて起業を?」という問いの虚しさよ。

この期に及んで未だに教員という仕事を「安定した仕事」と認識している人がいるとは。それを言っていたのは中小企業診断士やらなにやらの士業の有資格者っぽいけれど、それはちょっと時代錯誤ですよ。

まず、そもそも給料が格段高いわけではない。公立であれば公務員なので、各段高いわけではない。そもそものそもそもだが、公務員とは給料が格段高いわけではない。仕事内容の過酷さに比べれば、割に合わないことは多い。その上で、教員に関しては残業代が出ないのだから、比べるまでもない。しかもその残業代、正確には時間外労働が常軌を逸しているのだから、話にならない。

加えて、およそ健康で文化的な最低限度の生活を営むための時間が、ない。本当に、時間が、ない。おおげさでなく、1年間に完全な休息が数日というのも珍しくない。幼児教育から高校までを十把ひとからげにはできないけれども、ともかくプライベートの時間は十分ではない。

さらには、仕事内容は多岐に渡り、責任もプレッシャーも大きい。対生徒に関わること以外でも、校務の中にはかなりの精神的負担があるものがたくさんある。

そんな状況が知られるようになってきた現代でもなお、仮にも有資格者として専門的な相談に乗っている者の認識が時代錯誤なのには閉口した。わかっていてあえて探ったのかもしれない。そういうことにしておこう。


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