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乱読のセレンディピティ【読書のきろく】

SNSでふと出会う本。気になるのが一時的でいつの間にか忘れてしまうものも多いけど、この本は頭の中で繰り返してしまうくらい心に引っかかっていました。妻に頼まれた本を買いに行った時に目が合ってしまったら、それは読みましょうの合図。と言うことで、読みました。

「セレンディピティ」は、思いがけないことを発見する能力。

風のように読む乱読によって、思いがけない発見に出会いやすくなる、と語られています。ことばは、映画のフィルムのようなもので、つなげて、ある程度の速度で読むと、流れが生まれて意味が分かります。
乱読の反対にあるのが、一字一句、辞書で調べるように、ゆっくりじっくりとした読み方。これだと、流れが止まってしまって、理解から遠のいてしまいます。
ことばのつながりの面白さ、改めて気づかせてくれました。


「しゃべる」行為に、気づきが多いことも、似たような要素があるようです。

人間のことばは、もともとは読み書きではなく、しゃべることから始まります。あれこれ気が向くままにおしゃべりをしながら、自分の言いたかったことに気づいたり、思いがけない発見をした経験は、少なくないはずです。

その、「おしゃべり」みたいなのが乱読。
いろんな人と、いろんな話題を、いろんなタイミングでしゃべる方が、楽しいし発見も多い。限られた人と、いつもと同じような話題を、いつもの場所でしゃべっていても、なかなか発展は見込めません。

特定のジャンルだけに縛られず、いろんな本に触れたい。そして、本を読むだけでなく、誰かとしゃべる時間も大切にしたい。
そう思わせてくれる一冊でした。

※この本の出会いをくれたのは、こちらの記事です

読書のきろく 2020年67冊目
「乱読のセレンディピティ」
#外山滋比古
#扶桑社文庫

#読書の秋2020 #読書のきろく2020


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