「ことば」を改めて考えてみたい
昨日やったストレングス・ファインダーの結果を見て、思い出したことがあります。僕の2番目の資質「成長促進」の中にある、「成長」という言葉の受け取り方。
カウンセリングの現場で、「これから成長していけるのが、楽しみですね」と伝えて、相手を傷つけてしまったことがあるのです。
相談に来られたAさんは、いろいろと悩みはあったけど、カウンセリングを続けていく中で自分の中で折り合いがついてきました。そして、やりたいことに向けてこれから足を踏み出していこう、という話になった時のこと。
「これから成長していけるのが楽しみですね」と僕が言ったその瞬間、Aさんの表情が一変しました。おだやかな笑顔が見えていたのに、怒りと悲しみが混じりあった表情になり、僕に言葉をぶつけてこられました。
『よくもそんなひどいこと言えますね! 散々人に話しをさせておいて否定するなんて、吉村さんも結局そういう人だったんですね。がっかりしました』
一瞬の出来事に、何が起きたか分からず、動揺しました。直前まで心を開いてお話しをさせてもらっていたつもりだったのに・・・。頭の中は真っ白。思考停止です。
もちろん、Aさんを傷つけるようなことを言ったつもりはありません。
とりあえず落ち着かなければ、そして、落ち着いてもらわなければと思い、改めてゆっくり話を聴いていくと、少しずつ謎が解けていきました。
Aさんは、「成長する」=「現状がダメだと否定された」と感じたそうです。
『成長しなければいけないのは今のあなたがダメだから、と言われた気がしました。辛かった思い出も話したのに、やっぱりあなたはダメですねと否定されて突き放されたような気持ちになりました。』と話してくださいました。
また、僕が「自分を受け入れることが大事です」と語っていたにもかかわらず、言ってることとやってることが違うと感じて、余計に腹が立ったそうです。
誤解のないように言っておきます。
これは、Aさんの受け取り方がおかしいという話ではありません。
こんな受け取り方もあるし、そう受け取ってしまう状況もある。
僕にとって、とても大きなことを学ばせてもらいました。
「ことば」には、それぞれ辞書にかいてある意味を持っています。でも、感じ方や受け取り方は、人それぞれ。人を励ましたり喜ばせたりすることもできれば、深く傷つけることもあります。
ストレングス・ファインダーで見つけた資質も、どう使って、強みとして発揮するかが大事です。それぞれに、プラス面とマイナス面が存在します。
「成長促進」は、他人の持つ可能性を認識し、それを伸ばし、目覚めさせる力があります。半面、今できていないところばかりを指摘して、傷つけてしまう可能性もあるでしょう。Aさんを悲しませたように。
「学習欲」は、学ぶだけで満足して行動に結び付けなかったら、現状は何も進歩しません。「内省」は、考えることが好きで脳内活動に多くの時間を費やす分だけ、勝手にネガティブな思考回路にハマり込んでしまいます。
「ことば」をどう扱うか。
ひとりでは生きられず、誰かと関わりながら生きていく以上、慎重に丁寧に。
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